やり直せるのなら。４【名探偵コナン】

166 ページ17

諸伏side





諸「今回の任務は？」





そう口で尋ねておいて、頭では亡霊という意味を考えることで塞がっている。


亡霊、死者の魂か。


Aが危険をおかして萩原と松田の命を救ったのは聞いている。


だから予想は容易くできた。


次は"俺"の番か。


Aが警察をやめ組織の任務に没頭するようになったのは、きっと松田と喧嘩したからだけではない。


俺が組織の手によって奪われる可能性が高いからだ。



だとしたらノックバレか……？







『ちょっとスコッチ、聞いてた？』






ビショップに腕をどつかれる。







ス「え、ああ」


『その顔は嘘だね。もう一回言うよ？

今回の任務は武器の密輸の横取り。港の一番西側で小さな船に乗ってる武器を丸ごとかっさらう作戦』


ス「随分と大胆な作戦だな」






だから拳銃を持っているのかと納得。


普段からAは武器を持っておいた方がいいのかもしれない。


何せ命を狙われているのだから。


それについてはジンやベルモット、A本人から何も聞かされていない。


誰がAの命を狙っているのかもわからない状態である。







諸「難しいな……」


『今回の任務は簡単だよ。警備員や船員も合わせて10人程度だから』


ス「そっちは簡単だろうね」






肩をすくめてみせれば、ビショップは不思議そうに首を傾げる。


彼女は警察学校時代から何一つ変わっていないと言うが、


俺にとっては難しいことだらけである。

167→←165

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す