やり直せるのなら。４【名探偵コナン】

158 ページ9

Aside





煙草を吸ったのは気まぐれだった。


降谷が出てくるのを待つ間に寄ったコンビニに、見覚えあるパッケージが売られていたから。


はじめての煙草はむせるほどに不味かった。


けれどもどこか安心したのがわかった。







降「それで、任務って？」


『ちょっとしたおつかいよ。この買い物リストのものを全部集めれば任務完了』






信号が赤になり、車が止まったのを見計らってメモを見せる。






降「なるほど。どうやら少し難しい買い物になりそうだ」






書かれているのはどれも化学薬品ばかり。


一般人では到底手に入らない品物だ。


そのための情報屋バーボンである。


入手先の心当たりがあるのか、ペロリと唇を舐めた彼は急にハンドルを切った。


傾く車体と、窓に頭をぶつける。


鈍い音とともにUターンした車はかなりのスピードを出していた。






『これだからこの車嫌いなのよ』


降「何言ってるんだ、最高の車だぞ」


『美和子ちゃんが運転の車の方がいいわ！』


降「誰だそれ」






佐藤刑事も荒い運転である。


マツダのRXー7にのる人はみんな運転が荒いのだろうか。


やはり伊達の安全運転が恋しい。






降「運転に文句はつけられないはずだぞ。その買い物リストには私用のものも紛れてるだろ」


『あ、バレた？シェリーに頼まれたの』


降「人使いが荒いんだ」


『使えない研究員が悪いのよ』

159→←157

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す