やり直せるのなら。４【名探偵コナン】

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伊達side





伊「松田は大丈夫なのか？」





萩原にそう聞いた。


松田のことも心配していたが、俺は萩原自身にも大丈夫かと聞いたつもりだった。


萩原の目の下にもくまができている。


……かくいう俺も人のことは言えない。






高「伊達さん」





松田と萩原が帰ったのを確認してから、自販機で缶コーヒーを買っている時。


振り向けば高木と佐藤がいた。


二人とも心配そうな顔を浮かべている。





高「今日もあの二人、来てたんですか」


伊「あいつらは毎日くる。そうゆう奴だ」


佐「辛抱強いというか、粘着質というか。ひとつのことにしか集中できない人だから……。良くも悪くも」





困った顔をする佐藤が苦笑いをする。


前なら用もなく捜査一課にふらりと現れる松田を怒鳴りつけていた彼女だが、


交通課の奴と一緒に影からいつも二人を見守っている。


高木としては少し妬けるのだろうか？


お人好しの高木はそんなこと考えないだろうな。






高「伊達さんは大丈夫なんですか？」






純粋な質問に、ふっと笑みを浮かべる。


大丈夫、か。


大丈夫なんて言葉言えねぇよ。


二人の後輩の頭を少しばかり乱暴に撫でる。







伊「俺は帰んなきゃいけないんだよ。家で待ってる人がいるからな」






"居眠り運転には気をつけて"


そんなAの声が聞こえた気がした。


わかってるよ。


俺が死んだら悲しむ人がいるんだ。







見上げた空には綺麗な満月が浮かんでいた。

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