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諸伏side






A、いやビショップとの待ち合わせ場所に足を踏み入れる。


廃れた商店街のとある喫茶店。


カランコランと鳴り響いた扉の鈴は来店の客を知らせるためか、


それとも刺客を知らせる告知か。





ス「おまたせ」





誰もいない店内の一番奥に座る、見知った顔。


彼女はゆっくりと振り向いた。


そのふざけたようなニヤついた顔に眉をしかめた。


そして彼女は口を開く。





『伏せるんだスコッチくん』





素直に指示に従い、素早く床に膝をつく。


刹那耳をつんざいた銃声と弾丸が転がる音。


彼女の細い指先のトリガーと、微かな煙が上がる。


ドサッと後ろから誰かが倒れる音がした。


見ればナイフを持った一人の男だった。






『付けられてたのに気づいてた?』


ス「一応は。まさか乗り込んでくるとは思わなかったよ」


『安心して。標的は私だ』





ビショップは立ち上がり、うつ伏せに倒れた男を蹴飛ばす。


ごろりと天を向いたその額には穴があいていた。


彼女は男の懐に手を突っ込み何かを探る。


取り出したのは拳銃だった。






ス「なんで拳銃持ってるのにナイフだったんだ……?」


『こんな街中じゃ撃ちたくないだろうね。あと2分くらいで警察が飛んでくるよ』


ス「それじゃあ逃げようか。車はパーキングに止まってる」


『ええ、任務に行くとしましょ』






そう微笑む友人の姿がぶれて見えた。


蜃気楼のように彼女が二人に見える。


Aとビショップ。


俺は思わず"A"の手を掴んだ。





『ほら、早く行こうよ』





その手は"ビショップ"に振り払われる。


冷や汗が流れた。


全く、俺の初恋の人は龍にでもなってしまったらしい。






自分の性格を操るようなとんでもない化け物に

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白ウサギ(プロフ) - まなさん» ありがとうございます!励みになります。頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします (2020年12月15日 17時) (レス) id: b629e84f8a (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - めっちゃ面白くて1話から一気読みしてしまいました!これからも更新頑張ってください!楽しみに待ってます! (2020年12月15日 14時) (レス) id: 0c8a00fae9 (このIDを非表示/違反報告)
白ウサギ(プロフ) - 毬莉さん» コメントありがとうございます!絶対松田さんは待ってくれると思います! (2020年10月4日 14時) (レス) id: b629e84f8a (このIDを非表示/違反報告)
毬莉 - 陣平のこと大好きです!こんなに手が汚れてしまった私でも待っててくれる彼は最高です!更新頑張ってください! (2020年9月29日 0時) (レス) id: 6812348321 (このIDを非表示/違反報告)
白ウサギ(プロフ) - ありがとうございます。更新頻度は少なくなりますが、頑張ってきいきます (2020年9月26日 1時) (レス) id: b629e84f8a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白ウサギ | 作成日時:2020年8月14日 15時

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