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ASide




翌朝、私はフラフラと食堂に向かった。


徹夜は慣れているけど若いから体力がないみたい。


欠伸を噛み殺しながらノロノロと朝食を食べる。


もちろん一人で。


友達はいない。


あの五人しかいなかったのだ。


こっくりこっくりしていると、肩を誰かに叩かれる。






?「あの、大丈夫てすか?」


『ええ、大丈夫で、す……………』





顔を上げて言葉を失う。


さーっと血の気が引いていくのがわかった。


それもそのはず、声を掛けたのは降谷零だったからだ。





降「そうですか?顔色悪いですけど」


?「零、何やってんの」




そう後ろからやってきたのは諸伏。


さらにその後ろから残りも三人も。


ああ、どんな巡り合わせなんだろう、本当。






降「この人が体調悪そうだったから」


諸「本当だ。隈がすごい」


伊「顔色も悪い」


松「なんだ、体調管理もできないのか?」


萩「口悪いなー」





そんなやり取りを聞いてまた涙が滲む。


気付かれないよう咄嗟に拭って、頭を下げる。





『降谷さん、お気遣いありがとうございます』







零、と呼びそうなところを我慢する。


すると彼はキョトンとした顔になった。




降「何で名前を」






あ、しまった。


まだ私のことを知らないんだっけ。





『えっと、首席でしたので名前は覚えています』




上手く言い訳できたかな。


相変わらず彼の洞察力は素晴らしい。





諸「やっぱり首席は存在感おおきいよなー」


降「そうか?」


松「君、名前は?」


萩「え、ナンパ?」


松「ちげーよ!」







『…………ふふ、AAです』





思わず笑って答える。


すると伊達が微笑んだ。




伊「あ、笑った」


『え?』


伊「笑わないと朝食が美味しくないだろう」


諸「そうだ、Aさん一緒に食べる?」


『いいんですか?』


萩「もちろん!」


松「お前の返事には下心がある」


萩「そんなことないよ!」


伊「どうだろうね」





もう泣かさないでよ。


また貴方たちと居られるの?


居させてくれるの?








…………絶対に失いたくない。




大切な仲間達。

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白ウサギ(プロフ) - 麗さん» 間違えだらけですみません、ご指摘ありがとうございます。修正しました。また何か誤字や不備がございましたがお手数をお掛けしますがお知らせください。 (2021年6月3日 9時) (レス) id: b629e84f8a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 27ページ angei 最後のスペル iではなくlだと思います (2021年6月2日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 同じく19ページ 半眼出だし 出 は不要かなと思ったのですが勘違いでしたらすみません (2021年6月2日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 19ページ メイク道化かして? の 道化 は誤字ではないでしょうか? (2021年6月2日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 15ページ 萩原だけだった日が だったら ではないでしょうか? (2021年6月2日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白ウサギ x他1人 | 作成日時:2018年11月19日 0時

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