検索窓
今日:4 hit、昨日:184 hit、合計:1,146,802 hit

27 ページ28

ASide




駐車場に戻ると、お怒りの教官が待っていた。


その後ろでニヤニヤする皆さん。


そういえば教官無視してきたんだっけ。





教「A!正座!」


『はいっ!』


教「まったくお前は!成績は優秀なくせになんでこう自由奔放なんだ!」




くどくどと上から怒鳴られる。


勘弁してよ。


説教が終わった頃には日が暮れ始めていた。


教官の車に乗せられて学校へ帰る。





松「A、眠いのか?」


『んーーー』




今日は色々なことがありすぎて、頭が疲れた。


車に揺られてウトウトする。


すると松田に頭を引き寄せられた。





松「肩貸すから寝とけ」




萩「ヒューヒュー!男前!」


松「うっせぇ!」




気のせいだろうか。


彼の頬がほんのり赤い。




『それじゃあお言葉に甘えて』




力を抜いて松田に体を預ける。


目を閉じれば眠気が襲ってきた。









懐かしい夢を見た。









《A、逃げなさい》




母の切羽詰まった声が私の不安を掻き立てる。


聞こえる悲鳴、止まない銃声。




『でもお父さんは?お母さんは?』


《後で必ず追いかけるから》


『やだ、一緒じゃないとやだ!』


《A……………》


『お願い、行かないで』





幼い私は必死に母の手を掴んだ。


離したら駄目だ。


そう思った。





《シャロン、Aをお願い》


?「ええ」


『やめて、離して!お母さん!』




誰かに抱かれ、母の姿が遠くなる。


最後に笑う母は悲しそうで。




『お母さん、お母さんっ!』


?「大丈夫よ、可愛いpuppy。貴方のことは私が守るわ」






その言葉が囁かれた時だった。


母のいた建物が爆発する。


誰かの断末魔が聞こえた気がした。


もしかしたらそれは私のものだったかもしれない。




その日からだった。




私が警察を目指し始めたのは。









松「A、起きろ。着いたぞ」



『ん…………』



松田に肩を揺すられて目を覚ます。


のろのろと車を降りる。









"puppy"







もしかしてシャロンという女性はベルモットではないか。



そんな気がした。

28→←26



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (353 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1056人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

白ウサギ(プロフ) - 麗さん» 間違えだらけですみません、ご指摘ありがとうございます。修正しました。また何か誤字や不備がございましたがお手数をお掛けしますがお知らせください。 (2021年6月3日 9時) (レス) id: b629e84f8a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 27ページ angei 最後のスペル iではなくlだと思います (2021年6月2日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 同じく19ページ 半眼出だし 出 は不要かなと思ったのですが勘違いでしたらすみません (2021年6月2日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 19ページ メイク道化かして? の 道化 は誤字ではないでしょうか? (2021年6月2日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 15ページ 萩原だけだった日が だったら ではないでしょうか? (2021年6月2日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:白ウサギ x他1人 | 作成日時:2018年11月19日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。