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萩・松「えっ…………?」


『え?』



ガシッと痛いくらいに松田に肩を掴まれる。


そのいつもの倍悪い目付きからは殺気が漏れていた。




松「本当にその男と付き合ってないんだよな?」


『うん』


松「何もされなかったか?」


『されなかったね(逆に私がした)』


松「本当に?」


『本当に』





そう答えると、ズルズルと脱力していく二人。


松田なんて力抜けきってテーブルに突っ伏している。




『え、どうしたの?』


萩「今のはAが悪い……………」


『ええ……………』





困惑する私を萩原と松田がやれやれと見ている。


そして萩原はぽん、と私の頭を撫でた。





萩「もう少し警戒心があったらなー」


『警戒心ならあるよ』


松「いや、全くないだろ」


『あるもん』


萩「へー、じゃあ俺達が今日このままAの家に泊まるっていったら?」


『歓迎する』


松「全然警戒心ないじゃねーか」





と、呆れられた。


そこまで警戒心ないとは思えないんだけどな。


実際にハニトラでベットの上までいったことないし。


なんて言えないから反論も出来ない。





『今日はそろそろお開きにする?』


萩「んーそうだな。明日も仕事だし」


松「お会計はあっちだぞ」


萩「本当に全部払わせる気かよ!?」





戯れ合う二人を見て口元か緩んだ。


萩原が死んでたら、こんなにも笑顔の松田は見られなかったんだなーと。





松「ん?Aどうした?」


『…………なんでもないよ』





微笑む私は知っている。


貴方が萩原の後を追って逝こうとしていることを。


させないよ、絶対に。




萩「俺家あっちだから。じゃあね。松田頑張れよー」


松「お前は一言多いんだ、萩原!」


『バイバーイ』



萩原に向かって手を振る。





『…………で?松田は何を頑張るの?』





夜道を並んで歩く私達。


ニヤッと笑って聞けば顔を背ける松田。




松「お前…………気づいてるのか?」


『まあ、薄々は』


松「ならよっぽどタチが悪いな」


『ふふ、まあね』




あれだけ心配されて、あれだけ大切にされて、気づかないはずがない。


ねえ、そうでしょ?


松田。

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sou(プロフ) - 運命が決まるのって11月7日ではないのでしょうか? (2022年3月20日 13時) (レス) @page4 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
イアデビル(プロフ) - 終わり...なんですか!?めっちゃ面白いです更新楽しみにして待ってます!頑張ってください! (2020年5月16日 0時) (レス) id: ef5404f845 (このIDを非表示/違反報告)
飾り物。(プロフ) - か、か、、完、、結、だと?! (2020年1月4日 0時) (レス) id: db0db57d74 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん(プロフ) - 続きみたいです( ; ; ) (2019年10月11日 20時) (レス) id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
白桜姫 - 続きをください!お願いします。 (2019年6月18日 18時) (レス) id: 14e676a59f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白ウサギ x他1人 | 作成日時:2018年12月4日 1時

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