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ASide




翌日、仕事終わりにそのままベルモットと合流する。


そして私服に着替えてとあるバーを目指した。


例の麻薬組織の事務所でもあるのだ。


中に入れば中年男性が出迎えてくれた。





「いらっしゃい」


ベ「グラスに一杯、血のワインを」


「!…………どの血をお望みで?」


『もちろん我が主の血を』






このバーの合言葉だ。


一般客と麻薬を求めてくる人を区別するための合言葉。


案内されるのは席ではなく、その奥の部屋。


ちなみに私達には盗聴器がついている。


どこかでジンたちが聞いていることだろう。


部屋の扉が乾いた音を立ててしまった。






「で、どんな薬が欲しいんだ?」


べ「そうね。うんとベットの上で気持ちよくなれるもの」


「はっ、どれでも気持ちよくなれるよ。それよりも女二人でそれを買いに来るなんて珍しいな」






やっぱり怪しまれますよね。


だから話の筋書きは出来ているんだ。






『本当はダーリンと待ち合わせしていて、四人で来るつもりだったんだけど………待ちきれなくて来ちゃった。

それに………貴方の方がダーリンよりも私を楽しませてくれそう』






斜め45度、上目遣いで頬をほんのり染めて。


なるべく肩をすぼめて胸をアピール。


これで大抵の男は落ちる。






「いけないお嬢ちゃんだな。浮気は良くないぜ?」


『浮気じゃないわ。…………おつまみよ』


「っ…………それを浮気って言うんだぜ」


べ「私の相手は誰がしてくださる?想像しただけで身体が火照ってきたわ」






器用に身体をくねらせるベルモット。


さすがとしかいいようのない色気だ。


男がゴクリと喉を鳴らす。






「…………二階にもっといい男がたくさんいるぜ?そこでみんなで楽しくやろう」


『素敵だわ』


べ「楽しませてあげる」






ちなみにハニトラは得意だけど、ベットの上はしたことがない。


作戦では私が酒の相手を。


ベルモットが男を虜にするはずだ。


軋む階段を登れば、下品な笑い声が聞こえる。


下での会話を何かしらの方法で聞いていたのだろう。





「いらっしゃい。さてどちらから快楽に溺れたい?」





腕を広げてベットの上に座っている数人の男。


奥のテーブルにまだ三人ほどいる。






べ「私からよ」


『残りのお兄さん達は私とお酒を呑みましょう?もっと気持ちよくなるように………』






ニヤリと笑う私達の黒い微笑みに、


誰も気づきはしない。

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sou(プロフ) - 運命が決まるのって11月7日ではないのでしょうか? (2022年3月20日 13時) (レス) @page4 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
イアデビル(プロフ) - 終わり...なんですか!?めっちゃ面白いです更新楽しみにして待ってます!頑張ってください! (2020年5月16日 0時) (レス) id: ef5404f845 (このIDを非表示/違反報告)
飾り物。(プロフ) - か、か、、完、、結、だと?! (2020年1月4日 0時) (レス) id: db0db57d74 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん(プロフ) - 続きみたいです( ; ; ) (2019年10月11日 20時) (レス) id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
白桜姫 - 続きをください!お願いします。 (2019年6月18日 18時) (レス) id: 14e676a59f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白ウサギ x他1人 | 作成日時:2018年12月4日 1時

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