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ASide






『た、ただいまー』





組織の仕事を終わらせた私は、そろりそろりとホテルに戻る。


走り書きだけで二日も組織にいた。


悪いのはベルモットとジンだからな。


散々こき使いやがって!


なんて言い訳ができるはずもなく。


スマホは怖いから見ていない。






『あれ、誰もいない……………っ!?』






部屋には誰もいなかった。


真っ暗だし。


その瞬間、誰かに抱きつかれる。


ふわりと香る煙草の匂い。


松田だとすぐにわかった。







松「…………どこ、行ってたんだよ」


『えーと、お仕事に……………』






そこでぱっと電気がついた。


隠れていた伊達と萩原が出てくる。


怖い怖い、みんな目が怖い!





萩「Aー、覚悟はできてる?」


『…………はい』





逃げようとしたが松田に笑顔でがっつりと掴まれていたため、不可能だった。


仕方なく頷くしかない。


そして正座させられ、説教をくどくど………。





伊「で?どこに行ってたんだ?」


『だからお仕事に…………』


伊「なんの?」






『実家の。実は今人手不足で。それで私が駆り出されたの』






実家、それを除いて嘘はない。


親はもういないけどね。






しぶしぶ納得した彼らは、


これからは連絡をこまめにすることを条件に私をようやく開放する。


もう脚痺れたよー。


ぐっと背伸びをしていると、ふと松田が口を開いた。





松「A……………」


『ん?』


松「こないだは悪かっ……………」





『あれは酔っていた。私も松田も。だから無かったことにする。それでOK?』






彼の言葉を遮って言い放つ。


驚いて顔を上げた松田。


なんでそんな傷ついた顔をするの。


歪んだ表情で松田は曖昧に頷く。


果たして私は上手く笑えているだろうか。





『そういえばヒロとゼロは?』


萩「もう本庁に行ったよ」


『流石、早いなー』






二人が公安のことはいっていないけれど、


雰囲気なのである程度察しがついているのではないだろうか。


そこを見ると彼らの中に強い信頼があるんだな、と感じる。


さて、二人が組織に潜入してくるのはいつかな。

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sou(プロフ) - 運命が決まるのって11月7日ではないのでしょうか? (2022年3月20日 13時) (レス) @page4 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
イアデビル(プロフ) - 終わり...なんですか!?めっちゃ面白いです更新楽しみにして待ってます!頑張ってください! (2020年5月16日 0時) (レス) id: ef5404f845 (このIDを非表示/違反報告)
飾り物。(プロフ) - か、か、、完、、結、だと?! (2020年1月4日 0時) (レス) id: db0db57d74 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん(プロフ) - 続きみたいです( ; ; ) (2019年10月11日 20時) (レス) id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
白桜姫 - 続きをください!お願いします。 (2019年6月18日 18時) (レス) id: 14e676a59f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白ウサギ x他1人 | 作成日時:2018年12月4日 1時

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