やり直せるのなら。２【名探偵コナン】

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揃って左腕の時計を見せたみなさん。


そこで私はようやく優作さんの狙いに気づいた。


被害者がつけている時計はブランド物で、よくカップルが揃って買うものだ。


もしかしたらお揃いのものをつけているかもしれない。


しかも時計は最新型。


つい最近のものに間違いはない。


やはり、彼女さんだけが色違いの腕時計を身に着けていた。





『知っていますか？手首へのキスは欲望の現れ。被害者の手首にもキスマークがついていた。消えないようにしっかりとね』


優「その時計の下、ついているんじゃないでしょうか。被害者の歯型が残ったキスマークが」





明らかに顔を強張らせる彼女。


やがて全てを話し、崩れ落ちた。


"私だけを見て欲しかった。私だけを愛してほしかった。殺すつもりなんて無い、ただ注目してほしかっただけなの"


そう嘆く彼女は滑稽で。


私にはただの思い込みにしか思えなかった。





『愛されたかったのなら、それなりの努力をしなさい。見た目も、中身も。女は磨けば磨くほど輝くの。

…………私が言うのもあれだけど、女はみんなそうなのよ』








私も光を磨けば輝けるのだろうか。


こんなにも闇にまみれた、紅い汚れが落ちない手でも。





伊「いやーAの推理、凄かった」


『何言ってるの。優作さんが事件を解決したのよ。私には証拠が言われるまでわからなかったもの』


優「いや、君が居たからこそ思いつけたんだよ。今度私の家に来るといい。妻も会いたがっているんだ」


『え？有希子さんが！？』


新「何なら今からこればいいじゃねーか。…………推理のコツとか、教えてほしいしな」





なんてそっぽを向いてぼやく新一君。


あーこの可愛い生き物は何？




『何？照れてるの？』


新「バーロー！そんなんじゃ！」


『ふふ。ねぇ伊達。このあと抜け出してもいいかな？』


伊「駄目、と言いたい所だけど、お前は抜け出すの大好きだもんな」





そうそう。


警察学校時代から私達は規則を破るのが大好き。


部屋を抜け出して、学校も抜け出して。


規則は破るためにある！





『そんなわけで、おじゃまします！』

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