二話 ただならぬ関係!? ページ7
第二話 ただならぬ関係!?妖狐玉藻と女神の子!
その日、童守小5-3は健康診断の日だった。
「そう、つねづね思うんですけどね、
どうしてわざわざ下まで脱がなきゃあならないのか、
私いまだに理解できないんです!」
「そーよね!ホンットにそう!」
Aと郷子が意気投合しているところへ、
美樹が意気揚々と割り込む。
「そーかしら!アタシぐらいのナーイスバディーになれば、
見せてやってもいいわよーッてくらいのヨユウは生まれるモンよ?
Aも結構いい胸してるじゃない、
ひひっ、サイズ確認〜っ!」
「ひい!?勘弁してください!?」
女子小学生がパンイチで戯れているところへ、
涼やかな呼び声が聞こえてきた。
「次のクラス、どうぞ」
「ムッ!ここここの声は…!!」
真っ先に反応したのは美樹である。
衝立の向こうを覗き込み……、
「キャー!!玉藻先生!!」
「お久しぶりです」
そこにいたのは、長い銀髪を後ろで束ねた白衣の美青年医師・玉藻であった。
「まぁた玉藻だとォッ!?」
「キャー!出てって!!!」
ちなみに玉藻の名前に殺気立って引き戸をぶっ放したぬ〜べ〜は、
女子たちの鉄拳制裁によりあっという間に追い出されてしまった。
「玉藻先生だって!」「ほんと!?嬉しい!」
「……ハテ…?」
玉藻、という名前を聞いて、
Aはひとり考え込む。
玉藻…というと、鳥羽上皇に仕えた玉藻前(たまものまえ)のことかしら…?
どうして女子たちがキャーキャー言うのかしら?
妖狐だけど、ウワサで聞いた限りでは確か絶世の美女だったはず……。
「ムムム……」
「なにがむむむだ!ほらA、呼ばれてるわよぉ❤︎」
「は、はあ…」
まあ、行って見てみれば分かるわね、
そう心を決めて、
いざAは衝立の向こうへ___
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作者名:こーむ稲田 | 作成日時:2014年11月30日 10時