一話 新ライバル!? 完 ページ6
「ふう…腹ごなしにもなりゃしない」
うーんとのびをして、
A(仮)はぬ〜べ〜を振り返った。
「そういう訳ですから、Aの正体はキツネ耳の霊能力者であると覚えておいておくんなまし、鵺野先生」
「君は、一体…」
ぬ〜べ〜に見つめられ、
Aは目を伏せた。
「我が名は女媧一娘(じょか いちじょう)……
中国神話の女神である女媧こそ、
私の母上なのです。
そしてこのキツネ耳は…
我が父である九尾の狐の名残り。
つまり私は、妖狐と女神の間の子ということ。
霊能力者でも、なんらおかしくないでしょう?」
「そんなことが…。」
「齢400の妖狐だっていることです。
年齢不詳の半神半狐の美女くらいいたっていいでしょう。」
優雅に微笑むA…もとい女媧一娘。
話のスケールが大きすぎて、
ぬ〜べ〜は思わず頭痛を覚えた。
「とにかく!女媧宮 Aがただのかよわい娘でないのがわかったなら、
以降、私邪魔立てはしないで頂きたい。
それと、クラスメートにはひみつですよ。
私のお勤めは、まだ始まったばかりなのですから。」
ぼう然と立ち尽くすぬ〜べ〜の横を、
Aは悠々と横切っていく。
「それじゃ、また明日!ぬ〜べ〜先生♪」
幼い少女の声でそう聞こえて、
振り向いたときには……もう誰もいなかった。
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作者名:こーむ稲田 | 作成日時:2014年11月30日 10時