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三話 列島征服…? ページ11

三話 列島征服…? 今明かされるAの目的!

「立ち話するのもナンだわ。
場所を変えましょう。」

Aは玉藻に手招きすると、
空中を切るように手を動かして、
そこに真っ暗闇のような空間を作り出した。

「一娘姫、ここは?」

「母上に作り方を教わった、
私だけのための空間よ。さあ、そこに座って。見えないけど腰掛けられるわ」

「はい」

玉藻が慎重に見えないイスに腰を下ろしたのを確認して、
Aは話し始めた。

「私が人間界にやってきたのは、
女媧(じょか)の母上様のお言いつけなの。

母上様の力の及ぶところは、
はるか西の大陸…つまり、いまの中国まで。
母上様は、
もっとその範囲を広げたいとお考えなの。

そこで、東の島国であるここ日本の様子と、
そこに住む人々のことを、
私が調べに来たのよ。

期限は人間の使う時間で長くて1年間。

それまで調べられるだけ日本の人間について調べたら、
私はそれを母上様につたえるために帰るわ。

あと、人間たちについて少し調べたら、
小学校に通うくらいの子供たちがいちばん、
強い妖気を放っていることに気がついたの。

わざわざ姿を変えてまで、
小学生になりすましたのはそのため。

…まず、これが私の目的。」

そこまで言って、
Aはいったん言葉を切った。

「女媧娘娘(にゃんにゃん:母、貴婦人、皇后などを意味する。女性を敬って付ける)が、

そのようなことを考えていたとは…」

「そう。だからおじさまには、
少し待ってもらいたいの。

人間界に災いをもたらし恐怖におとしいれ、
妖狐族の世界をつくるのを。

それは、私がおつとめを果たしてから、
母上様にもお力添えをお願いして思いっきりやるべきだわ。

おじさまの人化術も、
見た感じちょっと不完全のようだし。」

ね?…と小首を傾げて見せられて、
玉藻は苦笑した。

三話 列島征服…? 完→←二話 ただならぬ関係!? 完



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作者名:こーむ稲田 | 作成日時:2014年11月30日 10時

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