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一話 新ライバル!? ページ2

1話:ぬ〜べ〜にニューライバル!?美少女転校生は霊能力者!!

キーンコーンカーンコーン…。

チャイムが鳴り、いつも通りざわつく5-3にいつもどおり担任が入ってきた。

鵺野 鳴介…『ぬ〜べ〜』と呼ばれ、

強い霊能力により子供たちを妖怪の魔の手から守っている、

…小学校教師だ。

「さーあみんな、席につけー。
今日はひとり転校生を紹介する!」

「うおおっ!まじでー!どこどこ?女の子!?」

「広!うるさくしないの!ビックリさせちゃうでしょう!」

ぬ〜べ〜の言葉に真っ先に反応したのは立野 広。サッカーが得意なクラスの中心人物だ。

そしてそれをたしなめたツインテールの少女は稲葉 郷子。広のガールフレンド…である。

「ああ、男子たち喜べ!新しい転校生は女子生徒だぞ!
さ、もういいぞ。入ってこい、A」

「はい。」


ガラ…と扉が引かれ、小柄な人影が教室に入る。

うつむきかげんだった少女が黒板の前に立ち、

顔を上げると、

クラスの生徒たちから感嘆のため息が漏れた。

「女媧宮 Aです。田舎から来たのでわからないことばかりですが、仲良くしてください」

「かわいい〜!」

「なあ見ろよ超美少女じゃん…ツイてるな俺たち!!」

「よろしくね、Aちゃん!」
「よろしく!!」

みんなに歓迎されて、

Aと名乗った少女は嬉しそうにちょっとだけ微笑んで見せた。

「はい、よろしくお願いします」

「それじゃあ、Aの席はそこの一番後ろだ。
一時間目は国語だから、しっかり準備しておくように!」

「わかりました」

「え〜っ!『一時間目は自習とする!』が、
こういうののお約束じゃないの〜!?」

お調子者の細川 美樹が文句を言うが、

「いいんです。みんなとの授業、
私とっても楽しみにしていたんですよ。

さ、授業の準備をしましょう。ね?」

また微笑んで小首をかしげてみせると、

「ま、まあ…それもそうね!
せっかく楽しみにしてるなら、早い方がいいもんね!」

と、ガンコ者の美樹もあっという間に納得させてしまった。

「国語は自信あります。

ふふ…この町に来て、私、本当良かったです。」

席に座って国語の教科書をぱらぱらとめくりながら、

少女は、誰にも聞こえないほど小さな声で、

「楽しませておくれよ…」

と呟いた…。

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作者名:こーむ稲田 | 作成日時:2014年11月30日 10時

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