その継子、師範が大好き【冨岡義勇】

継子と任務と上弦 ページ6

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しくった、しくった!!


まさかこんなところに上弦の鬼がいるなんて……!









「わ〜、逃げてる姿も可愛いね〜、必死だね〜」









くっきりと見える虹色の眼に刻まれている
“上弦”と“弐”の文字。

しかも、上弦の中でも強いやつ!!



ここには強くても下弦しかいないって鎹鴉は
言っていたのに……


なぜ!?



上弦は柱でさえ厳しいと言われている程の
実力の相手


私じゃ手に負えない……無駄死にをしてしまう!












「……っあ！」

「捕まえたよ」









グッと髪を捕まれ持ち上げられる。
その独特な虹色の瞳と目が合った



喰われる


ごめんなさい。義勇さん…私はもう、









“死んだら許さない”














脳裏に過った師範の言葉。

諦めたらダメだ。



諦めかけていた精神をぐっと引き締め日輪刀で
思い切り自身の髪を切り鬼の手から抜け出す









「すごいよAちゃん、しぶとく粘るね!
ますます君が欲しくなっちゃったよ」


「黙れ、私はここで死ぬ訳にはいかないの、
帰って鮭大根を作らなきゃいけない人がいるから」


「そうか、それは残念だけど……女の子は栄養価が高くて美味しいから喰わせてもらうよ」









Aに向かって手が伸びた瞬間

目にも止まらぬ速さで何かが鬼の手を斬り落とした。


広い背中が彼女を守るように剣を構える









「師範………!」

「話は後だ」









あぁ、ダメだな私。

いつも師範に助けられてばかりだ









「君強そうだね、もしかして柱?なら残念だけど
もうすぐ夜が明けそうだから今日はこのくらいにしておくよ」









上弦の弐はそれだけ言うと私たちの前から姿を消した。









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