その継子、師範が大好き【冨岡義勇】

継子と宍色の髪 ページ41

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「錆兎は、師範と、義勇さんとどういう関係なの?」

「友達だ。あと、二人とも鱗滝さんの弟子だった」









なるほど。
少し分かった気がする。

もしかしたら、師範が自分が死ねば良かった
と前に言っていたのはこの錆兎が死んでしまったからなのではないだろうか。







今はただの憶測だけど、


少し……聞きたい。師範の過去の話









「なんだ、義勇の過去が知りたいのか？」









“知りたい”



という言葉を必死で飲み込み首を横に振った。









「それは、師範から直接聞かないと意味がないから」

「そうか」









それだけ言うと錆兎はいきなりぐしゃぐしゃと私の頭を撫で回した。

おかげで髪はボサボサだ









「何すんのよ」

「いや、義勇の気持ちが少し分かるなと」









やっぱり不思議だ。錆兎と話していると
師範を思い出す。


顔だって声だって髪だって全然違うのに
何でだろう。

やはり、何か通ずるものがあるのだろうか









「A、そろそろ行け。義勇が腹を空かせて待ってる」









そうだ、師範……

師範がお腹を空かせるまでには帰ってきますからって言ってたけど


あれからどれだけ経ったんだろう。









帰らなきゃ。私の居場所に









「ねぇ錆兎。また会える？」









私の問いに錆兎はうつむき

どうだろうな、

と言った









「じゃあ、また私が道を踏み外しそうになったらまた来てよ。錆兎と話してると自分を見失わずに済むから」

「お前がまた自分を見失いそうになったら、また来てやる。頑張れよ、A」

「ありがとう。錆兎」









それから、錆兎に別れを告げて微かな光の漏れる出口へと歩みだした









「義勇を、頼む」









ふと声がして振り返った時には


既に錆兎の姿はなかった









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継子と師範の消え入りそうな顔→←感謝！！

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