熱愛上等宣言 Ren

熱愛上等宣言 ページ42

明日、会見するから見ててね。





それは囲み取材って感じやったけど。


テレビの中のあいつは、楽しそうやった。









記者「それで、噂の中島健人さんとはどうなってるんでしょう」


「中島さんとは何もありません」









記者「主役二人で相当深い仲だったようですが」


「共演者として仲良くはさせていただいていました」









・









記者の目が輝きを失う。

なんだ、ただの弁明会見か。そんな落胆を見せる。







廉「なわけないやろ」







今の今まで、バツの悪そうな顔をしていたAの顔。


パッと顔を上げると、


女神はもう、そこには居らん。









・









・









・









「皆さんに聞いてほしいことがあります。

　私には今、好きな人がいます。
　
　その人は一般人で、羽生田Aそのものの私を見てくれます」






「その人が私にとって大事な人です。
　
　女優としての私を必死に受け入れようとしてくれました。

　
　私はそんな彼が大好きです」









記者が騒めいて、

Aの顔は輝いてて、







楽しんでるな、こいつ。









テレビ越しのAは、

おれだけに微笑んだ。





そして唇を動かす。「廉、大好き」と。









記者「それは、熱愛宣言と受け取ってよろしいでしょうか」









・









・









「熱愛…？」








・









・









・









「熱愛上等ですよ」









END

あとがき→←廉の部屋

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す