平野君と永瀬君の秘密

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「永瀬君……？」


廉「うまそ」









永瀬君の目はどこを見てるのかもう、

わからない。




わかるのは、

今から永瀬君がその尖った歯を私の首筋に突き立てようとしていること。









・









「平、平野君……っ」








「…んんっ」









平野君より強引に、

全身を駆け巡るような恐怖と快感。








「いや、……ひら、のく………ひら、いや」









平野君じゃないのに、

いちいち反応する体が嫌だ。









・









そして、平野君は、

助けに来るのがちょっと遅い。





手遅れ。









平「廉！？」







平野君が、永瀬君を

急いで引き離す。









・









廉「え？」




永瀬君は、ベッドに倒れてる私と、

立ち尽くす平野君を交互に見て、









・









廉「嘘や…」


そう呟いて、

口元を拭う。







その手には、真っ赤な血がついていた。


廉「嘘、や」

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