短編集〜夢遊び〜

背中〜藤井流星〜 ページ10

あと10分、あと10分で流星の乗る新幹線は出発する。

それなのに、私達は改札の前から動けなかった。


私は流星と離れたくなくて。

流星は私がそう思っていることを知っていて。



動けなかった。







あと、7分。



｢流星、もう行かんと。行って｣

藤｢行く…けど、大丈夫？｣




｢永遠の別れちゃうんやからー。
ほら、連絡も取れるし｣



申し訳なさそうな流星の



藤｢またすぐ来るから｣

その言葉に、寂しさが溢れた。



｢すぐっていつなん。今日やってやっと会えたのに。
この前やって来れんくなって、その前も…無責任にすぐなんて言わんでよ｣

今日くらい泣かへんって、決めてたのに。




俯いた私の目に映る流星の手のお土産の紙袋が下に落ちる。

ああもうせんべいとかクッキーとか買うたの割るであほやな。





そう頭の中で考えただけで、言葉にならなかったのは、流星にきつく抱きしめられていたから。






藤｢絶対会いにくる。いい子やから待ってて｣




いい子って子供か。



｢…うん｣



改札を入って一度も振り返らなかった流星の背中は、
人混みの中に消えていった。



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すもも姫様


成人式の準備今のうちからしなきゃいけないの？！っててんやわんやな我が家です。
10代の後半に入っちゃったーなんて言ってたのがつい最近のようなのに、
2年後成人式してると思ったら時間の流れ早すぎる…

出社〜七五三掛龍也〜→←ほら〜岸優太〜

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