短編集〜夢遊び〜

ほら〜岸優太〜 ページ9

岸｢あ｣

｢もーほら余所見するから｣


そう言いながらすかさずティッシュを取り出したのは、後ろの席の優太がお茶を零して声をもらしたから。




岸｢なあ、あれは？｣

｢え？あー、なくしちゃったの。どこかに落としたみたい、可愛くてお気に入りだったんだけど｣


今のは、私の付けていた髪留めの話。



岸｢A〜？｣

｢ちょっと待って…はい定期｣


優太が背負うスクバから定期券を取り出してあげたところ。




よく会話成立するね？！と言われる。

確かに優太が、
あれと言えばあれがわかるし
それと言えばそれだし、

それって案外普通じゃない。




岸｢ほら｣

｢うん｣

差し出された手を握る。
もはや私が手を繋ぎたいと言わなくても、
思った時に優太は手を出してくる。




横目でちらっと私を見て、次に右斜め上を見た時は、
ちょっと照れくさいこと言おうか迷ってる時。

例えば｢好きだよ｣とか。

だから、先回りして私から言っちゃう。


岸｢そ、そんなの、知ってる｣


ちょっとムキになってそう言った後、
耐えきれなくて｢ふへ｣って笑うところがとても、好き。


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きよ様


作者人より腕が長くて肩が柔らかいので凄い動きをするんですけど、
母に、｢あれや、あれ、ジブリのな……千と千尋のかま爺に似てる｣と言われて素直に喜べないジブリ好きだけどかま爺好きだけどそういうことじゃない…

背中〜藤井流星〜→←ぬいぐるみ〜阿部亮平〜

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