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23話 ページ24

俺が鬼狩りしていた記憶を思い出したのは、物心ついた頃だ。

時々いろんなことに近親感を覚え、初めての筈なのに、前にやったことあると感じることから始まり、転んで頭をぶつけて目がチカチカした時に全て理解した。


俺には前世の記憶があるんだって。



もちろん、そんなこと周りに言わなかった。ただの頭のおかしい奴でしかないから。

例え俺が言ったとしても、泣き虫で五月蝿い俺がついに変な事言い出したぞ!なんて施設のみんなはおもうだけで、虐めたりはしないだろう。

ここの施設には優しい音をさせる子が多いから。

これも、施設の先生のお陰だろう。



俺も、不満はない。むしろ幸せな方だ。前世での小さい頃の生活を思い出せば。

そうやって、過ごしている中でもやはり、前世で出会った仲間たちに会いたいという気持ちはなくならない。


もう一度炭治郎に伊之助に禰豆子ちゃんにみんなに会いたい。

鬼の居ないこの世界で、アイツらと馬鹿みたいにはしゃいで笑って、泣いて…と過ごしたい。

アイツら、鬼殺隊だった人だけでなく、



ーーー彼女にも会いたい。


俺が死なせてしまった、Aに。


会いたい、でも、この世界に居るのかも分からない。

会いたい、この世界に産まれていたとしても、遠い場所に居るかもしれない。

会いたい、今度は、後悔しないように…

どうすれば会えるかな?

この世界は俺しか居ないのかな?


涙がポロポロ落ちる。


『また泣いてるの?』


とても、知っている音だ。

いや、同じ施設で一番俺を気にかけてくれるのは彼女なんだから知っている音だと思って当たり前だ。


けど、この音、もっと、昔から知ってる。


『善逸は泣き虫だよね。そんな善逸にはクッキーをあげるよ。先生とお姉ちゃんたちが作ったクッキーだけどね。キッチンは危ないって入れてくれないから』

“善逸さんは甘い物お好きですよね。そんな善逸さんには新商品である、この団子をおすすめします。オヤジさんが作った団子ですけどね。まだ、私は修行中の身なので”


内容は違うのに、彼女の、声と重なって聞こえた。





嗚呼、彼女は…





『善逸なんでもっと泣くの!?』





「…A」


『えっなに?どうしたの?』





ーー彼女はすでに隣に居た。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 我妻善逸 , 転生   
作品ジャンル:恋愛
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myu♪(プロフ) - Decemberさん» ありがとうございます!とっても嬉しいです!友達にこうなったらどう思うかなど聞いたりして、感情表現が分かりやすくできるよう頑張ったのでそう言ってもらえて本当に嬉しいです! (2020年2月20日 10時) (レス) id: 875cd6e9ff (このIDを非表示/違反報告)
myu♪(プロフ) - スヴィエトゥさん» コメントありがとうございます!嬉しいです! (2020年2月20日 10時) (レス) id: 875cd6e9ff (このIDを非表示/違反報告)
December(プロフ) - このお話の設定めっちゃ素敵ですね(;_;)主人公に感情移入しやすくて、とても、面白かったです!素敵な作品ありがとうございます!! (2020年2月19日 22時) (レス) id: 8a83f8152c (このIDを非表示/違反報告)
スヴィエトゥ(プロフ) - 面白かったです (2020年2月19日 21時) (レス) id: f033e98427 (このIDを非表示/違反報告)
myu♪(プロフ) - 人形師さん» ありがとうございます!頑張ります! (2020年2月16日 13時) (レス) id: 875cd6e9ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:me | 作成日時:2020年1月29日 0時

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