15話 ページ16
「ごめーん!遅れた!いきなりマネジャーが…え?なに?なんでみんな俺を哀れむ目で見るの?なんか俺やらかした!?」
竈門兄妹がなぜ哀れむ目で見ていたのか知らないが、私は善逸が彼女のために有名人になったのに報われないことに哀れむ目を向けた。
でも、心では喜んだ。
耳の良い彼にはバレているのだろうか…?
『仕事はしょうがないけれど、一応私と竈門兄妹の2人は面識のないのに先に会ってっておかしくない?』
「あ、そうだっけ?でも、3人ならすぐ仲良くなれると思ったし!大丈夫だったでしょ?」
『まぁ…』
その信頼のようなものは、彼女等に対してなのか、私に対してなのか。
「Aさんはお菓子作りが得意なんですよね?善逸がよく俺たちに自慢してきたんですよ」
『そうなの?』
前世と変わらず甘い物が大好きな善逸はよく私にお菓子を強請った。そして、できたお菓子を誰よりも早く食べて美味しいと伝えてくる。
それが嬉しくて何度も作った。
施設の先生にはよく太るから作りすぎるなと怒られたな。
「俺、今は実家のパン屋で働いているんですよ!それで、今度新作をと考えているんですが、なかなかアイディアが浮かばなくて…あ、甘い物系にしようとは思っているんです」
「お兄ちゃん、いつも新作を作る時は判断力がないから全然決まらなくて…いろいろ作ってはどこどこパン屋の方が美味い!とか、隣町の駅のパン屋の方が見た目がよかった!とか…頑固で真面目すぎて」
困ったように笑う禰豆子ちゃん
「おま、相変わらずすぎるだろ。禰豆子ちゃんとかに迷惑かけまくってんじゃないか?」
「うっ…」
「そこで、善逸さんからとっても美味しい手作りお菓子を作るAさんの話を思い出して、しかも、今日会えるってことになったので意見を貰えたらなって」
『なんか、物凄く過大評価をしてもらってるけど、そこまで凄いお菓子を作ってないよ?』
「いえ!善逸があそこまで褒めるほどのお菓子を作っていた人です!謙遜しないでください!」
期待がちょっと重いな…
「お前重いよ。A引いちゃってるよ。」
「善逸も来たところですし、これから俺たちの家に来てください!禰豆子に書いてもらったレシピ表を見てもらいながら今日のために作っておいてあるパンたちを試食してください!」
私の手を握って詰め寄る
「握るな!引いてるって言ってるだろ!ほんとそういう所も変わんねぇな!」
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myu♪(プロフ) - Decemberさん» ありがとうございます!とっても嬉しいです!友達にこうなったらどう思うかなど聞いたりして、感情表現が分かりやすくできるよう頑張ったのでそう言ってもらえて本当に嬉しいです! (2020年2月20日 10時) (レス) id: 875cd6e9ff (このIDを非表示/違反報告)
myu♪(プロフ) - スヴィエトゥさん» コメントありがとうございます!嬉しいです! (2020年2月20日 10時) (レス) id: 875cd6e9ff (このIDを非表示/違反報告)
December(プロフ) - このお話の設定めっちゃ素敵ですね(;_;)主人公に感情移入しやすくて、とても、面白かったです!素敵な作品ありがとうございます!! (2020年2月19日 22時) (レス) id: 8a83f8152c (このIDを非表示/違反報告)
スヴィエトゥ(プロフ) - 面白かったです (2020年2月19日 21時) (レス) id: f033e98427 (このIDを非表示/違反報告)
myu♪(プロフ) - 人形師さん» ありがとうございます!頑張ります! (2020年2月16日 13時) (レス) id: 875cd6e9ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:me | 作成日時:2020年1月29日 0時