1話 ページ2
「今回初登場の我妻善逸さんです!」
「よろしくお願いします」
小さく頭を下げる善逸に黄色い悲鳴が飛ぶ。
「やっぱりすごい人気だねぇ」
「本当に嬉しい限りです」
照れたように笑う。また、悲鳴が飛ぶ。
「なんで歌手になったの?」
「幼馴染みに、背中を押されたのがきっかけですね」
「幼馴染みがいるんだ!女の子?」
「はい」
「その子とはただの幼馴染みなの?」
ちょっと下世話的な発言だが、ファンにとっては気になることだ。
その場にいる人、この番組を見ている多くの人が耳を傾ける。
「俺、皆さんが知っている通り、泣き虫で怖がりだから、その幼馴染みによく助けてもらっていたんですよ。この業界に入ってからもいろいろ心配とかしてくれて。だから、ただの幼馴染みってよりも姉って感じですかね」
「なんだ残念だなぁ。…それじゃあ、そろそろ本題にいきましょうか。今回歌ってくれる曲は…」
すぐに幼馴染みについての話は終わってしまった。その程度なのだろう。善逸にとって私は。
学生の頃女の子にモテたいと騒いでいた善逸は今じゃ、十代二十代に人気の歌手となっている。ずっと隣にいたのにいつの間にかテレビの中の人となってしまった。
手を伸ばせば届いた人が手を伸ばして触れようとしても、熱くなったかたい画面に触れるだけ。
こうなったのも全て私の選択ミスだ。
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myu♪(プロフ) - Decemberさん» ありがとうございます!とっても嬉しいです!友達にこうなったらどう思うかなど聞いたりして、感情表現が分かりやすくできるよう頑張ったのでそう言ってもらえて本当に嬉しいです! (2020年2月20日 10時) (レス) id: 875cd6e9ff (このIDを非表示/違反報告)
myu♪(プロフ) - スヴィエトゥさん» コメントありがとうございます!嬉しいです! (2020年2月20日 10時) (レス) id: 875cd6e9ff (このIDを非表示/違反報告)
December(プロフ) - このお話の設定めっちゃ素敵ですね(;_;)主人公に感情移入しやすくて、とても、面白かったです!素敵な作品ありがとうございます!! (2020年2月19日 22時) (レス) id: 8a83f8152c (このIDを非表示/違反報告)
スヴィエトゥ(プロフ) - 面白かったです (2020年2月19日 21時) (レス) id: f033e98427 (このIDを非表示/違反報告)
myu♪(プロフ) - 人形師さん» ありがとうございます!頑張ります! (2020年2月16日 13時) (レス) id: 875cd6e9ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:me | 作成日時:2020年1月29日 0時