悲劇 ページ5
*
「どこに行ってたの!?」
『…………』
「お母さん、すごく心配したんだからっ…」
お母さんはそう言って、私を強く、優しく抱きしめた。
『お母さん、涙出てるよ…？』
「っ…！」
泣いているお母さんを無視して、私は自分の気持ちをお母さんにぶつけた。
『ねえお母さん。なんで私は無個性なの…？なんでみんな私を叩くの…？もうヤダよお母さんっ…！ヤなの私っ…！
みんな死ねって……お前らが…お前らが死ねばいいじゃんっ…！私、悪いこと何もしてないよっ…!?死ねよっ…みんなっ…！死ねよっ…!!』
その時、パアンッという音が部屋中に響いた。
『痛いっ……痛いよお母さんっ…！』
「私にそんなこと言わないでっ…!!死ねなんて言葉、使っちゃダメでしょっ…!?」
『私…悪くないよ……それなのに、どうして私を叩くのっ…!?お母さんも私のこと嫌いだったの…!?今までのは嘘だったのっ…!?』
「嫌いって…そんな訳っ…！私はずっとAが大好きでっ」
今でも愛しているの、そう言おうとした時、Aの頭が真っ白になった。
『嘘つき…嘘つきっ……嘘つきっ…!!
あ"あ"あ"あああぁぁぁぁっ!!!!』
「!!??Aっっ!!!!」
.
ピーポーピーポーピー……
「Aっ！しっかりしてっ…!!」
『あ"ぅっ…！ぁぁぁっ…！』
.
「先生……Aは大丈夫でしょうか…」
「…………」
「また一緒にっ、笑えるでしょうかっ…！」
.
.
雪の積もる寒い冬。
「A、車椅子動かすわよ。
……やっと退院ね、長かった。それにAはもう9歳。今年で10歳ね、二分の一成人式を家でやろう」
『……ん』
「出久も喜んでいたわ」
『か…さん……』
「んー？」
『ぁ……がと…』
「ふふっ、いつでも頼ってねA」
『ん…』
「あと、粒のお薬飲めるようにしないとね、一緒に頑張ろう」
『ぅ…ん』
.
「(少し喋れるようになってきた…
ごめんねA……私が悪いのっ…
あの時っ…！あの時余計なことをやらなければっ…!!
っ貴女は絶対に私が守る…!!)」
ラッキーアイテム
ハンカチ
ラッキーキャラ
緑谷引子
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 365人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
真白 - え〜終わった (2023年3月14日 1時) (
レス) @page15 id: 1bd364c53c (このIDを非表示/違反報告)
あめアメ∞！ - 泣く寸前、、、とても面白いです！ (2022年7月19日 21時) (レス) @page15 id: dfde73b65e (このIDを非表示/違反報告)
葵 - 終わってないと思うんですが、凄い良いところで終わっていたのでとても気持ちよかったです！頑張ってください！ (2021年10月19日 23時) (レス) @page15 id: 6b19049b00 (このIDを非表示/違反報告)
皇帝ペンギンM(プロフ) - 杏仁豆腐さん» コメントありがとうございます!申し訳ないんですが現在スランプ状態でして…正直更新がいつになるか分かりません。気長に待っていてくださると幸いです。抜け出すことが出来たら頑張りたいと思います! (2019年8月30日 3時) (レス) id: 1429768fb6 (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐 - すごい面白いです (2019年8月29日 22時) (レス) id: d44c4054eb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：皇帝ペンギンM← | 作成日時：2019年3月21日 21時
