《zm》悪魔に「命」拾われました【d!】

ちっちゃい頃の体験ってトラウマになりがちだよね ページ15

三人に連れられて入ったのはこれまた広い図書館
そこで丸いテーブルを囲むように座っている



「どうぞ」

『あ、ありがとうございます…』



ｶﾁｬ…と音を立てて置かれた紅茶…らしきもの
微かに湯気が揺らめいている

お茶なんて、いつぶりだろう…
それも悪魔の国のお茶とか…大丈夫なのか？

でも、出されたものを一口も飲まずに残すってのも失礼だよね…

そう思って、そっと一口飲んでみる



『…おいしい………』

「ふふっ。良かったです。お口に合って」

『…紅茶なんて久しぶりに飲みました…』

「…落ち着くでしょう？………あの……………あまり余計な詮索はするな、とゾムさんから言われてるのですが…良かったら理由を教えて頂けませんか？その……」

『死のうとした理由…ですか？』

「っ…はい……」



あー…確かに他人の死にたい理由とか聞にくいからね…
微かにね…ショッピとチーノくん。チラチラこっち見てるの分かってるよ？

まー…別にいっか。どうせ近い未来に私が死ぬのは変わりないし



『エーミールさんが思ってるほど過酷なものじゃないですよ。つまんないかもしれないですけど…それでも良かったら。』

「なら、ぜひ聞かせてください」



ホントに大したことないけど…
そこまで言うなら…

ｶﾁｬﾝ…と、ティーカップを置いて、揺れる水面を見つめる



『ふうっ……分かりました
なら、両親のことから話しましょうか。


実は───────』




そうして私は自分の過去を話し始めた

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