推しが冷たすぎて困ってます！【白布賢二郎】 (ページ38)

今日:14 hit、昨日:31 hit、合計:306,505 hit

37 ページ38

＊

『...でもさあ、Aちゃん、
　俺といる時バレーに興味すら示さなかったじゃん』

及川さんはこう言っていたけど、
別に興味が無かった訳ではない

そりゃ、好きな人の
頑張ってる姿を見たいと思うのは普通だし
私もそう思っていた

・

及川さんは高校1年生の時から
強豪校でレギュラー取れるほど
バレーボールが上手かったらしい

・

「...え、？また告白されたんですか？」

及川「そー！彼女いるのに困っちゃうよね！」

・

そんな及川さんは恐ろしくモテる。
ほんとに恐ろしく。

中3と高1っていうこともあって
会えるのは部活が無い月曜日だけ

・

駅で、一目惚れしたって告白されて
そのまま付き合った私たち。

それでも、あまりにもモテる及川さんの
隣を歩くことに少し引け目を感じていた

・

・

・

・

「...わ、すご」

及川さんには内緒で、
初めて試合を観に行った日

青城がウォーミングアップし始めた頃から、
ギャラリーは女子高生で溢れかえっていた

・

『あの1年生カッコイイ～！！』

『及川くーん！！』

『わ！こっち見た～』

・

いろんな声が聞こえてくる。
その場にいるのが耐えられなくて
アップ開始10分程で体育館を後にした

・

及川「ね、次の試合見に来てよ！」

「あ、、その日予定あって...！」

及川「えー及川さん悲しいっ！」

・

それからはいろんな理由を付けて
及川さんから誘われる試合を
1回も見に行かなかった。

かっこいい及川さんを知れば知るほど
どこかすごく遠い人なんだと感じてしまった

・