【ツイステ】人形使いのお話

エースくんと朝ごはん ページ42

「よっ、A。」
「おはよう、エース。」
「お、なんだ、もう同級生の友達ができたのか。」
「エースちゃんそーゆーの早いよねぇ〜」
「へへ、…な、一緒に朝飯行こうぜ！」
「え？いいの？」
「行ってきなよA。まだ同級生同士で食事なんてしてないだろう？」
「は、はい！行ってきます！」


先輩たちにお礼してから、僕はエースくんについて大食堂へ向かった。





「お、来たね問題児！」
「お、おはようございます…」


料理を作ってくれるゴーストさんにまで話が行ってるみたいで、
目が合うなり身を乗り出したゴーストさんに、いたずらっぽくそう呼ばれた。


「噂はこっちまで届いてるよ？先輩に手を出したんだって？」
「うぅ……」
「まーまーその話は今は良いじゃん。オレたち腹ペコなんだよ、早く朝飯！」
「はいはい。ハートくんはいつものね。Aくんはどうする？
　またおまかせにするかい？」
「…それでお願いします。」
「ははは、ちょっと待ってな。」


エースくんは「あんま気にすんなよ、からかわれてるだけだから」って言ってくれたけど
やっぱり良い気分じゃない。…早くこんなこと言われないように「良い子」にならないと…！




「…んで？Aって俺らとは違うクラスで授業受けてるんだよな？」
「うん。今のところ、言葉遣いと、マナーを教えてもらったよ。」
「うわー…いつになったら俺らと一緒に授業受けられるようになるんだか…」
「そんなに僕とエースくんって遠いの？」
「たぶんめっちゃ遠いと思う……」
「そうか…頑張らなきゃだね…」


エースくんはもう「れきし」とか「れんきんじゅつ」とか「ひこうじゅつ」とか
僕が知らないことをたくさん勉強してるらしい。

その単語の意味すら分からない僕は、やっぱりみんなから遠く離れてるみたい。

…早く、追いつきたいな…魔法、使ってみたいな…

魔法が使えるようになったら、ピースだって自分で元通りにできるかもしれない。


「…珍しいなエース。お前が監督生と一緒じゃないなんて。」
「？」
「いや、せっかくこいつが謹慎部屋から出てきたって聞いたからさ。
　色々話してみたくて。」


後ろから声をかけてきたのは、青い髪をした男の子。

目のところにエースくんみたいにマークがついてる。

デュースくん→←２回目のおはようございます。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す