【ツイステ】人形使いのお話

えさっていうの、きんし！ ページ16

次の日。

部屋の外がにぎやかになったのが聞こえて目が覚めた。


「…おはよ、ピース。」
『おはよう！A！よく眠れた？』
「うん！…ここ、ふかふかだし、暖かいし、とっても幸せだよ！」
「良かったね！」


ぎゅーっとピースを抱きしめてから、ベッドを降りる。

昨日ケイトに「朝起きたらこれに着替えるんだよ」って言われてたせいふくに着替える。

鏡があったから、着替えた後に自分の姿を見てみた。


「どう？ピース。」
『わぁ！カッコイイ！A、格好いいよ！！…いいなぁ〜ピースもせいふく欲しい〜」
「じゃぁ今度作ってあげるよ！」
『本当？約束だよ！』


もう一回ピースをぎゅーってしてから、部屋を出た。

…鍵がかかってないドアを開けるのって、何回やってもドキドキするなぁ……



昨日かんげいかいをやった部屋にはまたたくさんの人がいた。

みんなおんなじせいふくを着てる。

おしゃべりしたり、本を持ってうろうろしている様子をボーっと見てたら、
ケイトを見つけた。


「ケイト、おはよう！」
『おはよーケイト！』
「おっ、Aくんにピースじゃん。おはよ♪よく眠れた？」
「うん！ぐっすり！ねぇ、これから僕何したらいいの？」
「おはよう、A。」


ケイトとお話してたらトレイもきた。


「トレイ、おはよう！」
『おはよートレイ！』
「はは、おはよう、二人とも。
　学園長からお達しだ。お前たちはまず文字の読み書きや、一般常識から教えて行かないと
　俺たちと同じ授業には着いてこれないだろうから、特別教室を開くって話だ。」
「とくべつ？」
「なになに、VIP対応じゃん。」
「びっぷ？」
「まぁ、教室へは俺が案内してやる。とりあえず朝飯食いに行くか。」
「餌？！」


僕が餌って言うと、ケイトもトレイも変な顔をした。

どうしてだろう？


「…A、これから約束してくれ。食事のことを“餌”って言うの、禁止だ。」
「わかった。」
「…ホントAくんって素直だよね〜…。」
『でもどうしてだ？』
「餌ってのは、家畜やペットの食事のことを指すんだ。…お前は人間だろ？A。」
「…そうなの？」
「そうなの！…あー！もうこの話題朝からやるのオレやだからね！」
「ははっ、わかったわかった。ともかくだ。いいか？A。」
「うん。…じゃあなんて言えばいいの？」
「食事、だ。」

フォークと、ナイフと、スプーン！→←ハーツラビュル寮談話室にて

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