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「麦わらの船だ！逃がすなぁっ！！」
「おい！あれは誰だ？！手配書にはなかったぞ！」
「新たな仲間かもしれん！まとめて捕らえろ！！！」
海軍から穏やかではない声が聞こえてくる。
「(おや、僕も仲間だと思われたのかな？…はてさて、どうしたものか…)」
「おいお前！！」
「？」
フランキーが登って行ったサウザンドサニー号の甲板から再びゾロが顔を出す。
「今の聞こえたろ！ぼさっとしてるとお前も捕まるぞ！」
「そのようだね。」
「おまっ…何を呑気な…！」
「ん〜？なんだお前。」
そうこうしているうちに逃げてきたルフィ、ウソップ、ナミ、が合流。
船の傍にいる仲間以外の人間であるAの顔を覗き込む。
「やぁ、僕はA・クィッターだ。」
「俺はルフィ、海賊王になる男だ！」
「海賊王だって？！素晴らしい！」
「あんたたち呑気に自己紹介してる場合じゃないでしょ！！」
「ルフィ、そいつも一緒に連れてきてくれ！」
「なんでだ？」
「そいつは良い奴だからだ！」
「いや理由が意味不明！！」
ウソップがフランキーに絶妙なツッコミをしている間にも
海軍の群れは迫ってきている。
「シシシッなんかよくわかんねぇけど、フランキーが言うなら…」
「む？」
「飛ぶぞ。」
Aの腕を掴んだ反対側の腕をゴムのように伸ばし、
船の淵を掴むルフィ。
「おぉ？！すごいな、まるでゴムのようだ。」
「俺はゴムゴムの実のゴム人間。このくらいは朝飯前だァ！」
伸びた腕が収縮する反動で船に乗り込んだルフィとA。
「出すぞ！全速力だァ！！」
かくして、ギリギリのところで海軍の群れから逃げ出したサウザンドサニー号は
海へと走り出したのだった。
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作者名：白樺葵 | 作成日時：2021年4月14日 15時
