深海の商人６７ ページ35
グルグルと思考を巡らせど、解は出ず…気が付けば学園長室は目の前に迫っていました。
「(…今は何もない、ただ、外出許可と、鏡の使用許可をもらうだけ…)」
気持ちを切り替えてノックをすれば、学園長の返事が返ってきました。
「ベリアルです。失礼します。」
ドアを開けると、学園長は窓から外を眺めていました。
こちらからは背中しか見えません。
「…先日と同じ内容ではあるのですが…また、鏡のよう許可と、
1時間ほどの外出許可をいただきに来ました。」
「…そうですか。私からの返事も同じです。…自由に使いなさい。」
「ありがとうございます。では…」
「ベリアルくんのご実家は、『死の森』でしたよね？」
「……？はい。…それが、何か？」
…急に何を？部屋を出ようとドアノブに伸ばした手を引っ込めて、学園長に振り返りました。
相変わらず彼は背中越しに話しています。
「なぜ、そんな忌地のような名に？」
世間話をしているような雰囲気ではありません。
なぜか本能的に、すぐ部屋を出られるように扉付近からは動かず、
私は学園長の話に付き合うことにしました。
「……もとは、違う地名だったようです。川もあり、緑があふれる森は
資源豊かな土地でした。母のヴァニタが越してきてからもそれは変わりません。
ですが、いつしか母上が納棺師の仕事をし始めてから、
いつしかそう呼ばれるようになりました。森に入ったら死ぬ、という意味ではなく、
死者が運ばれてくる森、という意味で。」
「死者…ですか…『嘆きの島』とも関係が？」
『嘆きの島』という単語が出た瞬間、ドクンと心臓が跳ね上がった感覚を覚えました。
おそらく客観的には私は固まっただけのように見えたでしょう。
でも、私自身は全身から嫌な汗が噴き出るような、心音が頭で響くような、
全身の毛が逆立つような、そんな気がしました。
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あいすまん - 白樺葵さん» ひゃっほい∩^ω^∩ (2021年8月30日 13時) (
レス) id: 52e829b9c7 (このIDを非表示/違反報告)
白樺葵(プロフ) - あいすまんさん» そして！そう！！そうなんですよっっ！！満を持して！遂に！待ちに待った！！イグニハイド章が来るんですよ！！もう今日それだけを楽しみに仕事頑張りますから…！！ひゃっほぃ！！ (2021年8月30日 7時) (レス) id: 23d4604142 (このIDを非表示/違反報告)
白樺葵(プロフ) - あいすまんさん» あいすまんさん！おお！コメント一番乗りありがとうございます！！いやー…いつの間にこんな…１ページにつき2000文字くらいしか入らないからどんどんページ数だけが積み重なってしまって…(汗)今後も頑張ります！よろしくです！ (2021年8月30日 7時) (レス) id: 23d4604142 (このIDを非表示/違反報告)
あいすまん - 今日六章きますね！！！ (2021年8月30日 3時) (レス) id: 52e829b9c7 (このIDを非表示/違反報告)
あいすまん - 続編おめでとうございます！今回もコメントは一番乗りをもらいました！！！これからも更新頑張ってください！！！応援してます！ (2021年8月30日 3時) (レス) id: 52e829b9c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白樺葵 | 作成日時：2021年8月29日 16時
