深海の商人５０ ページ18
その日の放課後、鏡舎へ向かう道すがら、イデアさんから心配の電話がかかってきたので
話ながら歩いていました。
「…今回はもう電話は切った状態で行きますけど、良いですよね？」
「…まぁ、薬草の売買契約だけなら…」
「それ以上私が差し出せるものはありませんからね。」
「りょ。幸運を祈る。」
「はいはい、切りますよ？」
ピッと通話を切って、スマホを胸ポケットへ。
鏡を抜ける前に、「ふぅ」と深呼吸。
…先日オクタヴィネル帰りにしんどくなってしまったので、ちょっと気合を入れようと思いまして。
「…よしっ」
意を決して足を踏み入れました。
「いらっしゃいませ、Aさん。お待ちしていました。」
「やっほ〜スナメリちゃん。時間どぉりだね〜」
「こんにちわ、ジェイドさん、フロイドさん。」
「アズールがVIPルームでお待ちです。中へどうぞ。」
ジェイドさんについて店の奥に案内してもらいました。
もうラウンジは開店時間を過ぎていたのか、店内には談笑を楽しみながら
食事をする生徒たちがちらほら…
そして、ホール内を動き回っている生徒のほとんどは頭からイソギンチャクを生やしていました。
おそらくここ数日でジェイドさんとフロイドさんからいろいろ叩き込まれたのか、
引き攣りつつも笑顔で接客しているように見えます。
「結構静かに働くようになったでしょ？イソギンチャクたち。」
フロイドさんが突然耳元に話しかけてきました。
「え…えぇ……」
「アズールから新人指導任されてさ〜
最初は面倒くせぇ〜って思ったけど、元気に逆らってくるヤツいっぱいいてさ、
それ全部絞めていいって言われたから、最近気分良いんだぁ♪」
「そ、そうなんですね…」
ご機嫌そうなフロイドさん。適当に相槌を打ちつつ、
こっそりエースさんたちを探しましたが、キッチンのほうにいらっしゃるのか
見当たりません。
探すのを諦めたあたりで、VIPルームにつきました。
コンコンコン、とジェイドさんが３回扉を叩きました。
「アズール、Aさんがお見えです。」
「あぁ、どうぞ。」
「僕たちはここで。新人たちの指導がありますので…」
「じゃあね、スナメリちゃん♪」
律義に一礼した後、ジェイドさんたちはホールへ戻っていかれました。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 101人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あいすまん - 白樺葵さん» ひゃっほい∩^ω^∩ (2021年8月30日 13時) (
レス) id: 52e829b9c7 (このIDを非表示/違反報告)
白樺葵(プロフ) - あいすまんさん» そして！そう！！そうなんですよっっ！！満を持して！遂に！待ちに待った！！イグニハイド章が来るんですよ！！もう今日それだけを楽しみに仕事頑張りますから…！！ひゃっほぃ！！ (2021年8月30日 7時) (レス) id: 23d4604142 (このIDを非表示/違反報告)
白樺葵(プロフ) - あいすまんさん» あいすまんさん！おお！コメント一番乗りありがとうございます！！いやー…いつの間にこんな…１ページにつき2000文字くらいしか入らないからどんどんページ数だけが積み重なってしまって…(汗)今後も頑張ります！よろしくです！ (2021年8月30日 7時) (レス) id: 23d4604142 (このIDを非表示/違反報告)
あいすまん - 今日六章きますね！！！ (2021年8月30日 3時) (レス) id: 52e829b9c7 (このIDを非表示/違反報告)
あいすまん - 続編おめでとうございます！今回もコメントは一番乗りをもらいました！！！これからも更新頑張ってください！！！応援してます！ (2021年8月30日 3時) (レス) id: 52e829b9c7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：白樺葵 | 作成日時：2021年8月29日 16時
