深海の商人４３ ページ11
引き出しの取っ手には小さいメモに中に入っているものを書いておいたので、
それを見ながらリストと照合していきます。
「…これは…ある。これは…ないか…これは…」
ブツブツ言いながらリストに書いてある材料にチェックを付けて行き、
一番下まで来た時、どうやら8割がたの物は用意できそうだということがわかりました。
…これだけ用意すれば、目標金額には届くでしょう。…よかった…
「もしもしー？確認とやらは終わったの？」
「あ、はい、今終わりました。」
部屋の向こうから母上の声。
…思ったより確認が早く終わりましたし、少しくらい母上とおしゃべりして帰っても大丈夫でしょう。
部屋を出ると、待ってましたと言わんばかりにスタンバイしていた母上と目が合い、
そのまましばらくお茶を飲みながら近況報告などをしました。
「…あら、もうこんなに暗くなっちゃったの？
楽しい時間はあっという間ね。」
「元々ここに着いたのが夕暮れ時でしたからね…」
窓の外を見て驚いた母上がため息をつきました。
どれだけ話していたんでしょう…本当に、あっという間に時間が過ぎたような感覚です。
「ホリデーはもちろん帰ってくるんでしょう？」
「えぇそのつもりです。…繁忙期ですものね。」
「今からそれに備えてアロマキャンドルにポプリに、ニューイヤーで飲む用の薬酒…
保存がきくものは作り始めてるけど、どれだけ発注が来るかわからないからね…
今年も働いてもらうわよ、助手くん？」
「はい、
母上はいたずらっぽく笑い、「そうだ」と手を打ってキッチンの棚から
ティーポットを持ってきました。
「これ、よかったらイデアくんに渡しておいて。
あなたのスマホ選び手伝ってくれたでしょう？そのお礼って言って。」
「わかりました。伝えておきます。」
「さ、遅くなり過ぎないうちに帰りなさい。…付き合わせちゃって悪かったわね。」
「いえ…ありがとうございました。」
「またホリデーにね。」
「はい。では、行ってきます。」
外に出ると、街灯の少ない森は真っ暗でした。
闇の鏡と繋いでいる場所まではさほど距離はありませんが、
明るいときより遠く感じるのが不思議です。
「じゃあね、身体には気を付けて。」
「はい、では！」
母上に手を振って、私は学園へと戻りました。
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あいすまん - 白樺葵さん» ひゃっほい∩^ω^∩ (2021年8月30日 13時) (
レス) id: 52e829b9c7 (このIDを非表示/違反報告)
白樺葵(プロフ) - あいすまんさん» そして！そう！！そうなんですよっっ！！満を持して！遂に！待ちに待った！！イグニハイド章が来るんですよ！！もう今日それだけを楽しみに仕事頑張りますから…！！ひゃっほぃ！！ (2021年8月30日 7時) (レス) id: 23d4604142 (このIDを非表示/違反報告)
白樺葵(プロフ) - あいすまんさん» あいすまんさん！おお！コメント一番乗りありがとうございます！！いやー…いつの間にこんな…１ページにつき2000文字くらいしか入らないからどんどんページ数だけが積み重なってしまって…(汗)今後も頑張ります！よろしくです！ (2021年8月30日 7時) (レス) id: 23d4604142 (このIDを非表示/違反報告)
あいすまん - 今日六章きますね！！！ (2021年8月30日 3時) (レス) id: 52e829b9c7 (このIDを非表示/違反報告)
あいすまん - 続編おめでとうございます！今回もコメントは一番乗りをもらいました！！！これからも更新頑張ってください！！！応援してます！ (2021年8月30日 3時) (レス) id: 52e829b9c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白樺葵 | 作成日時：2021年8月29日 16時
