BETWEEN II (ページ23)

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私は馬鹿だ。臆病者だ。

セジョンに背中を押されて決心がついたっていうのに、未だに気持ちを伝えることが出来ず。

もう季節は真冬。仕事納めを無事に終え、来月から部署内が本格的に忙しくなるのを前に年末休みという特別な休暇を実家で過ごしていた。

毎日毎日、オセフンと付き合った？というメッセージを送ってくるセジョン。彼女も実家に帰ってのんびりしているおかげで今はメッセージの通知が来なくなったけど、まだ告白してないのを知られるのは時間の問題だ。絶対怒られる……

ブルブルと鳥肌が立ってきて、コタツに潜り込んだ。

次こそ。次こそちゃんとする…と思う。
いや、絶対する！絶対するから！
好きって2文字言えばいいだけだから！

『す、好き……あーー！無理！言えるか！いや言わなきゃいけないんだけどさー！』

コタツカバーに顔を埋めて叫ぶ。

おばあちゃんにあんたどうしたのって心配されたけど。

こうやって意気込んでも、何かと理由を付けて先延ばしにしようとしてる自分がいるからつくづく私は駄目な女だと悲しくなってくる。

そんな駄目女が決めた決断。

2月中に…いや、1月中に告白する！

『おばあちゃん。私に頑張れって言ってくれない？』

「あー？何言い出すの急に。ほらほら可愛い私の孫娘Aちゃん頑張りなさい」

『もっと』

「まあ欲張りだね。たくさん働いてたくさん儲かりなさい。ばあちゃんが死ぬまでにたくさんばあちゃんに貢ぎなさい」

『…最後いる？』

「あんたね、今までどんだけ貢いでやったと思ってんの！甘やかしすぎて気付いたらお金が消えとるんよ！だから同じようにばあちゃんのことも可愛がりな！」

『んふふ…おばあちゃんありがとう。一緒に旅行行こうね』

「はぁ…あんたってやつは。うっかりまたお金出しそうになったよ」

えーちょうだーいとねだると本当にお金をくれた。千円札だけど。

そんなおばあちゃんは私の隣に座って、昔から大好きな笑顔を私に向ける。

「Aの子供を見てから死にたいもんだね」

突然そんなこと言い出すから固まってしまった。

『お、おばあちゃん…！』

「あんた、相手はいるの？出来ればハムサル？えーっとなんだっけ、ほら、顔がかっこいい人のこと」

『ハンサムね』

「そうそう。そういう人と結婚してほしいわね」

『…近々そうなるかもしれないよ』

「ぬえ！？！？ほ、ほんとか？！」

おばあちゃん、期待してて。
(1月中に)ハンサムな人捕まえるから。