BETWEEN II (ページ3)

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家に着いてすぐ、オセフンが私たちと同じ会社に入るということをセジョンに電話で伝えると、スピーカー状態にしてるのにもかかわらず耳がかち割れるんじゃないかってくらい大きな叫び声が聞こえた。

『…っうるさ！』

「これは叫ばずにいられない。にしてもすごいね～」

『本当に偶然らしくて』

「へぇ…。やっぱり、あんたら運命的な何かで繋がってるんじゃない？んーと、ほら！赤い糸とかいうやつ」

『いやーそういうの信じないので』

「はぁ、なんてお堅い頭ですこと」

とりあえず自分の気持ちを整理しなさいとセジョン先生から一喝されて通話は終わった。

前にセジョンが私にした、オセフンのことは好きなのか嫌いなのかどっちだという質問。
今の私だったらなんて答えるんだろう。
考えてみても、前の時と答えは変わらないんだよね。
好きでもないし嫌いでもない。

ちゃんと考えなきゃいけないってことは分かってるんだけど。

…難しい。

「A、」

『…先輩！お久しぶりです。お身体大丈夫なんですか？』

「うん、もう元気。戻ったらやばそうだけど」

『私で良ければ手伝います。先輩はまだ病み上がりなので無理しないで下さい』

「いつからそんな気が利くようになったっけ」

『失礼な！前からです！』

「冗談だって」

約束の土曜日。
ギョンス先輩が体調不良から復帰した。

映画の件、延期しますか？というメールを送ったら、なんとかして治すから大丈夫だと返事がきた。その言葉通り、なんとかして体調を治してきた先輩が目の前にいるわけだけど、本当に大丈夫なのか…？念のためもう一度尋ねてみると、Aは心配性なんだねと言って私の頭を撫でた。

「じゃあ、時間になるからそろころ行こう」

『あ、そ、そうですね。行きましょう』

えー…嘘でしょ。

視界がぐわんぐわんと揺れるように身体が波打っている。
私ってば異常なほど反応しすぎじゃない？

今にも喉を通過してこんにちはーと出てきそうな心臓。

そうだそうだ。先輩になにか特別なフィルターがかかってるだけだ。

とにかく落ち着こうと必死に口をきゅっと結んだ。