口八丁手八丁系獄卒少女 (ページ4)

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side否葉

中学校2年生

「おはよー！」

「あはよう。」

「見て！これ買ったの！」

「ピンク色の桜？かな。装飾も細かいし、このワンポイントのラインストーンもいいと思う。」ﾍﾟﾀﾍﾟﾀ

「ありがとう！」

僕の目は見えなくなった。

正確には見えるのは色だけになった。

「稲葉さん凄いよね！目が見えないのに。触るだけであのお洒落な洋服を選べるのは本当に凄い。」

「そう？」

特に困らなかった。

「稲葉さん！そこ曲がって！そう！そのまままっすぐ！・・・やったー！」

「さすがだねー、めっちゃ速い。本当に見えてないの？」

「まぁ。」

友達が支えてくれたから。

「稲葉さんだけ此方ね。」

「はい。あ、その前に。」

「？」

「これをテストが始まる前にここを押してから胸ポケット辺りに入れてください。」

「？分かったわ。」

「*******は？」ｶﾘｶﾘ

「×××××です。」

「今回の最高得点は100点で稲葉さんが取りました。流石ね！」

「ありがとうございます。」

先生が支えてくれたから。でも

「佐藤先生が書き換えたのでしょう？」ﾆﾔﾆﾔ

「違います！あの子の実力です！」

「ホントですかねぇ？」

ｺﾝｺﾝｺﾝ､ｶﾞﾗｯ

「失礼します。2年次3組稲葉瑞希です。佐藤先生に呼ばれて来ました。」

「稲葉！」

「稲葉さん！どうして此処に・・・。」

「先生さっきのを。」

「？・・・あ、これね。はい。」

ﾋﾟｯ

『*******は？ｶﾘｶﾘ

×××××です。』

ﾋﾟｯ

「なっ！これは！」

「宿題のテストの復習をするために、佐藤先生に持ってもらっていた録音機です。もちろん先程、宮野先生が佐藤先生に根拠の無い言い掛かりをつけていたのも録音済です。校長先生に提出させて頂きます。」

「そ、そんな。」

「ありがとう！稲葉さん。」

「いえ、こうなるのは予測出来ていたので。」

面倒事も軽々回避した。

しかし、僕にも問題はあった。