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【長編】浪漫学園探偵団!七不思議の秘密 参 ページ14

「許可については後程そのセンで交渉してみます。
企画の趣旨も面白い、勿論俺も同行しましょう。
ただ、生徒側の参加人数が分かりませんが……
我々二人だけというのも、些か対応力に欠けませんか。
せめてもう一人協力者が居れば――」
「何の話ー?」

立花先生と私との間に、言葉の切れ間を待たずに飛び込んで来たのは篠宮先生だ。
傍らに抱える紙の束には赤線で点数が記されている。今からテスト返却へ、といったところだろう。
一番上になっているテスト用紙に見知った名前と信じがたい点数が記されていたのは――見なかったことにする。
篠宮先生はわしわしと頭を掻きながら、授業中で空いている他の教師の椅子にどかりと座り込む。

「いやあ、腰折ってしもてすみません。
藤原先生と立花先生が話し込んでるなんて珍しいなあ思て。
嫌やわあ。僕も混ぜてくださいよ」
「――それじゃあお言葉に甘えて巻き込ませてもらいましょう。
篠宮先生、夜の学校はお好きですか」
「は?……まあ嫌いやないけど――」

決まりですね、という言葉が私と立花先生の声で重なる。

「――ちょっと待ってや、もしかして仕事増える感じの話!?」

役者は揃った。
立花先生に交渉とプリントを任せ、期待外れに肩を落とす篠宮先生を背に、
あまり居心地の良くない職員室を後にする。
あとは生徒側の役者に期待だなと思いながら、私は自分の仕事をこなしに向かった。

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設定タグ:浪漫探偵 , 企画派生 , オリジナル作品
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小春(プロフ) - 珈琲さん» 企画主様!閲覧ありがとうございます。(派生作品のご連絡遅れてしまってすみません……!) (2022年8月20日 18時) (レス) id: fb7c2aa482 (このIDを非表示/違反報告)
珈琲(プロフ) - 描写が素晴らしすぎる…!「その赤は激情か」お気に入りです。 (2022年8月20日 17時) (レス) @page2 id: 3ddce89f00 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:小春 | 作成日時:2022年8月11日 21時

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