掴みたいもの part3 (ページ8)

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episode.68 ページ8

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－Aside－

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ー私は伝えたかった事を十座に伝え、彼に笑いかけた。

すると、

___柔らかいものが唇に触れるのを感じた。

ん...？

そっと目を開けると...私は思わず目を見開く。

十座...？

十座の唇が、私の唇に触れてる...

え、これって...

十座もそっと目を開け、状況を理解したのか目を見開き、唇を離す。

すると途端に、十座の顔は耳まで赤くなった。

十「わ、悪い！許可もなく、こんな事...！」

十座はまるで土下座をする勢いで、深く頭を下げる。

十「...次、Aに触れる時は一言言う。だから、その時に聞かせてくれ。」

あ「...十座。」

十「___俺は、Aが好きだ。」

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－十座side－

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ー十「___俺はAが好きだ。」

あ「...！」

俺がずっと伝えたかった想いをやっと伝えると、Aはさっきよりも顔を赤くして目を逸らす。

十「___今じゃなくていい。ゆっくり考えてくれ。」

俺がそう言うと、Aは目を逸らしたまま静かに頷く。

十「___さぁ、もう帰るぞ。」

俺は立ち上がり、自分の荷物、Aの荷物を全部持つと、先に倉庫を出た。

後ろを振り返りAが出てきたのを確認すると、駅への道を歩いた。

___キスした時のA、見た事ない顔して驚いてた。

いきなりした事だったが、

あいつは、嫌だっただろうか...

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