episode.66 ページ6
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−Aside−
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ーボコッ
無意識に体が動き、私は十座の盾となり男の蹴りを受けた。
あ「っ...」
あまりの衝撃に、その場に倒れこむ。
十「A!大丈夫か、おい!」
あ「だい、じょうぶ...」
十座に体を起こされ、痛みに耐えながら十座に微笑みかける。
十「てめぇら...覚悟はできてんだろうな?」
あ「十座、やめて...」
Aはまっすぐ俺を見つめる。
十「お前...」
あ「___もう、十分でしょ?」
「...!」
あ「これでも、まだ気が済まない?」
「___お、おい、行こうぜ。」
「これ以上はやべーよ。」
男たちは私の言葉に動揺するも、三人とも逃げていった。
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−十座side−
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ー十「っ...」
あ「あ、ごめん!痛かったよね...?」
十「いや、これくらいどうってことねぇよ。」
俺はAのロープを解いてやると、Aは俺の傷の手当てをしてくれていた。
十「でも、よく持ってたな。消毒液も絆創膏も。」
あ「万が一に備えてだよ。顔の傷、少なくてよかった。」
十「ああ...A、体は大丈夫か?」
あ「私なら大丈夫。それより十座が...」
十「俺は平気だ、慣れてる。俺は...お前に何かあったらと、その事で頭がいっぱいだった。」
あ「十座...」
十「悪い、こんな目に合わせて。」
あ「んーん!十座のせいじゃない。仕方なかったんだよ。」
Aは俺を安心させるかのように、優しく微笑む。
あ「___そうだ、十座。どこへ行ってたの?」
十「あ?ああ...」
あ「?」
十「___これを買いに戻ってた。」
俺は上着のポケットからあるものを取り出すと、それをAに手渡した。
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作者名:紗也 | 作成日時:2018年5月21日 10時