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−エルヴィンside−
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―私はAを包み込むように抱きしめる。
彼女が私に何を言おうとしたのか、なんとなく分かった。
しかし...それを今聞くわけにはいかない。
あ「__エルヴィン。」
エル「__今、無理に話すことはない。A、今話そうとしたことは必ず聞く。
だから...私が帰ってきたら話してくれ。」
そっとAを離し、彼女を見つめる。
彼女は頬を赤くし、涙を浮かべる。
その顔を見て、また私の胸が高鳴るんだ。
エル「__約束だ、必ず帰ってきてその先の話を聞くよ。」
私はポケットからあるものを取り出し、彼女の首に手を回す。
あ「__エルヴィン、これは...」
エル「約束の証だ。」
__Aにつけたのは、シルバーのクロスのネックレス。
必ず帰ってくるという、約束の証。
エル「__帰ってから私もまた伝えるつもりだったが...ここで伝えておこう。
__A、好きだ。愛している。」
あ「__。」
そして私は...Aの唇に口付けをした。
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−Aside−
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―エルヴィンは私にキスをした。
突然のことで私は思わず目を見開く。
エル「__それでは、行ってくる。」
エルヴィンは唇を離すとそう言い、部屋を出た。
あ「__。」
エルヴィン...
私はそっと唇に指を添える。
―『__A、好きだ。愛している。』
__あなたは、本当にずるいな。
私が伝えようとしていたのに。
私の目からまた涙が溢れ、頬を伝っていく。
エルヴィンがくれたクロスに手を添える。
あ「__必ず、帰ってきてください、エルヴィン。
私はずっとここで...あなたを待っています__。」
__クロスに願いを込めるように、私はそのクロスを握り締めひたすらエルヴィンの帰還を祈った。
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紗也(プロフ) - 明日さん» いつも本当にありがとうございます!これからも頑張ります♪ (2018年11月9日 16時) (レス) id: b1705a050e (このIDを非表示/違反報告)
明日 - これからも応援してます!! (2018年11月5日 15時) (レス) id: 09c1450ad5 (このIDを非表示/違反報告)
明日 - 続編おめでとうございます! (2018年11月5日 15時) (レス) id: 09c1450ad5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紗也 | 作成日時:2018年11月5日 10時