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欅共和国本番、最終日

Aside

最後まで雨の中のライブだったなぁ…。
でもまぁ、結局放水するし水風船投げるし…びしょびしょなことに変わりはないんだけどね(笑)。

「緊張する…」
『……何日たっても慣れないよね、ほんと』
「大丈夫だよ〜!楽しもう」

土生さんやふーさん(ふゆかさん)にそう励ましてもらう。

「せいふくとたいようばするーむとらべるけっきょくじゃあねしかいえないのーばでぃ…」

すると、何やら暗号のようなものが聞こえてきた…。
え、何それ。

「あいむあうと…ぷはぁっ…だめ、待って息続かんって!」
「えー、すごいよ!」
『何やってんの唯衣とまつりちゃん』
「セットリストを最初から最後まで早口で言うゲーム」
『いや、意味わからん(笑)』

笑ってふと向こうを見ると、あ…てち先輩。
深呼吸をしてる。
やっぱり緊張する…よね、うん。


……あれ。


『平手さん』
「わっ!びっくりした…Aちゃんかぁ…」
『腰…大丈夫ですか?』

さっき、ほんの少しだけ。
てち先輩が、腰をおさえて顔を歪めたのが見えた。

「大丈夫……ごめんね、心配してくれてありがとう」
『いえ…』

違う。
こんなこと言ってもだめだ、って、てち先輩の顔を見て思った。
だけど経験もなくて、てち先輩みたいな努力もしていない私には…こんなときにかける言葉なんて見つけることができなくて。
悔しい。
きっと私にはわからないような何かがあって…それに対して何も言葉をかけられないのが。

「ふふ…なんでそんな不安そうな顔してるの」
『え』

頭をクシャ、ってなでられて、見るとてち先輩が微笑んでいた。

『せっかくだから楽しもうよ、最終日』
「…はい」

なんで私がなぐさめられてるんだろう。

「てち!Aちゃん!円陣組むよー!」
『あ、はい!』

守屋さんにそう呼ばれて慌てて立ち上がる。

「……Aちゃん」

すると、てち先輩に呼び止められた。

『…はい』
「ありがとう…ふふ…頑張ろうね」

すごいなぁこの人。
優しくそう言って笑ってくれて、なんだか心がすっと軽くなった気がした。

私は私ができることを全力でやればいいんだ、そう思えた。

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星空鈴(プロフ) - てちLOVEさん» うわぁ、ありがとうございます!そう言っていただいて本当に嬉しいです。更新頻度はゆっくりですが、これからもよろしくお願いします(_ _) (2019年10月16日 18時) (レス) id: 7f9dcff7be (このIDを非表示/違反報告)
てちLOVE - いつも楽しく読ませていただいています。すごく可愛いメンバーと夢主ちゃんに癒されてます!更新大変だと思いますが、これからも頑張ってください。応援しています!! (2019年10月12日 21時) (レス) id: bf4928b3fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星空 鈴 | 作成日時:2019年9月27日 18時

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