本丸開拓だよ2 (ページ16)

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61.疑問ページ16

すると、部屋と玄関を隔てている障子が勢いよく開けられた

「っ！主！お目覚めになられたんですね！」

声からして長谷部さんだと思う

『こふほふけを､､､』
長「っ！こんのすけ！一旦離れろ！主が死んでしまう」
こ「へ？､､､あ！申し訳ございませぬ！」

とりあえず、上に付いているこんのすけを取ってもらい身を起こすのを手伝ってもらった

長谷部さんの顔は睡眠を取っていないのか目の下にくまがくっきり付いている

「主、お体の具合はいかがでしょうか？」
『少し、倦怠感があるくらいですね。問題ないですよ』
「喉の調子が悪いようですので、こちらお飲みになって頂けると多少和らぐかと」
『ありがとうございます』

長谷部さんから水の入った湯呑みを受け取り一気に飲み干す
喉の奥が張り付いた感覚があったので水のお陰で潤った

(至れり尽くせりで有難い。けど、自分で言ってはなんだけど、介護されてるばあちゃんとその孫に見えてきた､､､歳は何百単位で私の方が年下なんだけど､､､)

私も色々聞きたいことはあるけどまず、

『あの､､､。長谷部さん。お休みになられてますか？』
「っ、いえ､､､」

やはり睡眠をとっていなかったらしい
気まずそうに俯いてしまった

ただ、彼の疲労を考えると私はだいぶ眠っていたのかもしれない

『私はどのくらい眠っていました？』
「3日程でしょうか､､､。手入れ後に倒れられて､､､」

飲み食いせずに3日も寝ていられるのかという感心と3日も長谷部さん寝てないのかという申し訳ない気持ちで複雑になる

背中や腰が痛かったのは同じ体勢で3日も寝ていたからなのかと納得した

(床ずれ出来なくて良かったな､､､)

色んな心情を自分の中で整理してから気になっていた事を長谷部さんに尋ねる

『そうでしたか､､､。実はここまで来れた記憶が無いのですが、もしかして長谷部さん連れてきて下さいました？』
「いえ､､､三日月が､､､」
『え？』

ここまで連れてきてくれた人が意外な人物だったので聞き返してしまった

(初対面ではあまりいい印象を持たれていなかったと思うけど、何故三日月さんが？)

その疑問が顔に出ていたのかもしれない