本丸開拓だよ2 (ページ14)

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息を吸い込むと胸の辺りの骨が軋む。だから、いつも浅く呼吸を繰り返す
腕も足もただ体にくっついてるだけの塊になった
動かせず、顔だけ少し傾ける

蔵の僅かな隙間から差し込む光に朝が来たのだと分かった

何度目の朝なんだろう、もう数えるのをやめた

だって、数えたって、痛みを我慢したってここからは出られない

俺の他にここへ連れられてきた奴らも
俺と同じくらい傷が深い

ここへ入れられた時、始めは励ましあってたりしたのにもう誰もそんな気力もなくなった
声も出さなくなった

壁に寄りかかって休んでたり、寝っ転がってる奴もいるけど誰もピクリとも動かない

痛みに耐えきれなくて唸ってる奴もいる

こんな時でもここに入る前に、最後に見たあの二人に会いたくなる

――――、元気かなぁ

俺が無理やり連れて行かれる時も必死に主に食いついてた
そんな事したら――――だって、タダじゃ済まないのに､､､

手入れをしてくれずに膿んだ傷が痛みだす
蛆がわいても気にしなくなった

その頃から主は「きたない」って、俺に触らなくなった

痛みは与えられなくとも傷は少しずつ体を蝕んで、

ああ、もう限界だ､､､

そう思ったら、俺の体は足先から静かに消えていった

もう、存在すら維持出来なくなったんだ、

俺は消えるのか､､､

あんたが顕現させたくせに
あんたのせいで消えるんだ

ｰｰｰ

パリン

何か音がした気がした、

眩しい､､､

周りがうるさくなった､､､

誰だ､､､

俺を持ってどこに行くの、

何で俺はここに居るの？
手入れ部屋にいるなんて、誰が出してくれたの？

どうして、

助けたの？