本丸開拓だよ (ページ9)

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8.掃除ページ9

『離れってこれ？』

案内された場所は本丸の裏手にある山を入った場所にあった。長年使われていないせいか埃や蜘蛛の巣がついている。

『先に掃除だね、』

疲れた体に気合いを入れ直し、掃除にとりかかろうと袖をまとめた。

ｰｰｰ

『とりあえず、玄関先と寝床の当たりは綺麗に出来たし、あとは明日に回そう、コン吉も一緒に寝る？』
「主様のご命令とあらば」
『そんな固くなくていいのに､､､』

離れの小屋に1人と1匹。

布団はないため巫女服の上から羽織っていた桃色の羽織を布団替わりにする。気温もそれほど低くないため問題ないだろう。近くで丸まっているこんのすけに話しかける。

『今日はありがとね、1人じゃ本丸行けなかったよ』
「わたくしは主様の補佐ですから」
『寂しいし心細かったから頼もしいね。明日からもよろしくね。こんのすけ』
「覚えてらしたんですか、わたくしの名前」
『忘れる訳ないでしょ』

話をしているとだんだんと睡魔に負けてしまう。初日からだいぶ力を使ってしまったから体力消費を補うために補給が必要だ。

(少し休んでまた明日頑張ろう)

そう思い意識を手放した。