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33.大太刀 ページ34

(これで手入れ部屋を使ってくれる人が増えることを祈ろう)

手入れ部屋が機能すれば、中傷者までは手入れ部屋へ、後の重傷者は私が見ることになる。
しかし、どこの誰が負傷しているのか把握していない。

(誰かに聞こうにも審神者が傷を聞いて回ってると噂になると不審がられそうなのでやめておこう。同じ刀派の人から芋ずる式に引ければいいんだけどな)


そう考えつつ、草むしりをしに戻っていると前からかなり背丈のある2人組の刀剣男士が歩いてきた。

(でかい、、、)


そっと壁に沿って歩いていると、その2人は私の前で止まった。

「ねぇ、あんた傷を治しておくれよ」
『え?』


声を掛けられ上を見上げると中性的な顔立ちの刀剣男士がいた。
髪に簪や飾りを付け華やかな格好をしている。

傷と言っても中傷程だろうか、

『申し訳ありません。これから用事がありまして。手入れ部屋が使えるようになりましたのでそちらへお願い致します』
「そりゃ、使いたいけどさ。大太刀だと時間がかかるんだよ。手入れ部屋ずっと占領しておく訳にも行かないしさ。あんた、すぐに治せるんだろ?」

(確かに大太刀ともなると手入れの時間が長くなる。私が手入れした方が早いかも)

『分かりました。お隣の方も私が手入れをさせて頂きます』
「お、いいのかい。兄貴とよろしくね」
「お忙しい中、申し訳ありません」
『いえ、お気になさらず』
「じゃ、早速あたし達の部屋に行くか、」


そうして次郎太刀さんと太郎太刀さんの間に
挟まれながら部屋へ移動した。

ーーー

部屋へ着くと大太刀が2振り並んでいる。

(これで戦うのか、、、私なら持ち上げることも出来なさそう、、、)

次「頑張れば使えないこともないけどねぇ」

柏手を打とうとすると直接手入れをして欲しいと頼まれた。

『えっと、それでは次郎太刀さんから手入れさせて頂きます。刀身を見せて頂けますか?』

そう言い、次郎太刀さんから手入れを始める。

34.虚勢→←32.修行



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作者名:とり丸 | 作成日時:2020年4月29日 22時

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