【第五人格】綿遊び【短編】 (ページ12)

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なんだか一々突っ込んでいたらこの話は永遠に終わらない気がするからもうあえて突っ込まない。あーお腹すいたなぁ。

「しかもさ！！そのときリッパーが鬼だったんだけどめっちゃ楽しそうに残念でしたねぇとかめっちゃ笑ってんの！！あれ絶対私一直線できたね！！」

「あ、あー……」

「その後あいつ私が飛ぶまでずっと目の前で笑ってたのもう死にたい！！しかも他の子達には攻撃しないでやんの死にたい！！」

「ゲーム的には死んだけどね」

相棒が聞いてられるかと食堂の方へ飛んでいく、それを天眼で追い掛ければ調度ヘレナさんの姿が見えた。彼女は相棒の姿に気付くと食堂の扉を開けてくれ、ああたしかにこういう優しさは好感が持てるなとは思う。Aの抱く感情が恋なのか友愛なのかは知らないが。あ、今日の夕飯はオムライスだ。

「ううう、ヘレナちゃんに会わす顔がない」

「多分彼女そんなに気にしてないと思うけど。それよりA、そろそろ食堂へ行かないか？昼も食べていないならお腹すいてるだろ」

「ヘレナちゃんがいないなら行く……」

「はいはい天眼で見たけどいないから行こう」

「行く……」

ようやく彼女はうつ伏せの姿勢から立ち上がりのろのろと食堂の方へ歩き出した。いないなんて嘘をついたがこういうのは直接あった方がいい治療になるだろう、荒治療なのは否めないが。
とぼとぼと歩く彼女の横を歩き、怒られるだろうなぁと着いた食堂の扉を開ける。瞬間ピャッと音がするほど素早い動きでAが食堂の扉へと隠れた。ゲーム中もその速さを披露出来れば多分勝てるしヘレナさんを見つける速度が気持ち悪いほど早い気持ち悪い。

「ヘヘヘへヘレナちゃんいるじゃん！お得意の天眼はどうしたドライアイか老眼かあの麗しのヘレナちゃんが見れなかったのかそれはそれで許すまじ！！！」

「わぁ酷い言われようだな」

そのAの変な行動に食堂にいた面々がなんだなんだと食堂の入り口へと集まってくる。その中にヘレナさんもいるからAは変な声を漏らして僕の布の中に顔を突っ込んでくるやめてほしい。

「ヘヘヘへヘレナちゃん私を察知しないで会わせる顔がないの察知しないでええ」

「あの僕の布引っ張るのやめて千切れる千切れるやめて」

ついでに本気で首絞まるからやめてくれいやほんとやめて。

「あの、私が何か……」

その声に後ろの馬鹿力がﾋﾟｲｯと鳴いた。