気になる ページ23
Side.海人
あの日から、紫耀を変に意識してしまうようになった。
雑誌の撮影とか、色々なところで、紫耀とスキンシップを取ることは良くある事なのに、あの時のあのハグが頭にこびりついて離れない。
紫耀の匂い、あたたかい手、鼓動までも鮮明に思い出せる。そして思い出すと、あの時と同じように自分自身もドキドキしてしまうのだ。
ベットの上でハグしたせいかな、でも廉とも一晩中ハグしてたはずだけど…。
台本を読んでいる紫耀の横顔をそっと見ると至って普通。
紫耀は、恥ずかしかったと言っていたけど、別にあの日からなにか俺への態度が変わったわけではない。
こんなに気にしているのは俺だけだ。
やっぱり恥ずかしいっていうのは俺を傷つけないために言った言葉で、本当は嫌だったのかな、
また思考がネガティブな方向へと向かってしまう。
ダメだ。
紫耀がそんな事ないってはっきり言ってくれたのに。
「かいとーなにぼんやりしてん？」
はっと顔を上げると、斜め前に座っていた廉が不思議そうに俺を見つめていた。
「あ、れん。なんもないー」
「ふーん。あ、なぁかいと、今度ここのお店行きたいんやけど、一緒に行かへん？」
「どんなお店？」
「これ、服屋さんなんやけど、上がカフェになってるやつ。」
そう言って携帯の画面を見せてくれたので覗く。
「へぇーすごい！行きたい！」
「んじゃ、行こや！えーと次の金曜はどう？メンバー全員一緒の日、それ終わってから一緒に行かん？」
「いいよー。行こ行こ！楽しみーご飯の写真とかないのー？」
「あるで、ほら、」
画面をタップしてご飯の写真も見せてくれる。
「わー！これめっちゃ美味しそう！」
「なになに？」
美味しそうなご飯に盛り上がっていると、俺の隣で雑誌を眺めていたげんきくんが横から覗いてきた。
「ここのカフェかいとと行こうって言ってて。」
「へぇーわーお洒落、いいね。」
「げんきくんも行く？」
誘ってみると体を弾ませて、目を輝かせる玄樹くん。
「いいの？」
「一緒に行こう！ね？れん。」
「おう。」
「廉写真もっと見せてー」
海外チックな店内が気に入った玄樹くんに、廉が隣に移動して写真を見せ始めた。
紫耀も一緒に行けないかなーと思い、離れた所に座っていた紫耀の方を見るとたまたま紫耀もこちらを見ていたようで、バッチリと視線が合う。
お互いに驚いてピクッと反応してしまい、それが面白くて笑ってしまった。
ラッキーアニマル
岸ざる
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 196人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
不是向日葵是太陽(プロフ) - I really like it, and I wait for my precious 2！！By the way I'm team shokai〜〜〜 (2020年7月16日 13時) (
レス) id: 2f873eda0c (このIDを非表示/違反報告)
日向葵夏(プロフ) - 妃芽さん» こちらこそまた覗いて頂きありがとうございます。ニヤニヤとか光栄です笑 楽しんでいただけるように頑張ります！ (2019年9月6日 8時) (レス) id: 4dc77b98a2 (このIDを非表示/違反報告)
妃芽 - 日向葵夏さん» 更新ありがとうございます！やっぱり、好きだなぁ。ニヤニヤしちゃいます(笑) これからも楽しみにしてます。 (2019年9月5日 14時) (レス) id: 963aece0ef (このIDを非表示/違反報告)
日向葵夏(プロフ) - 妃芽さん» 妃芽さんコメントありがとうございます！しょうかい丁度更新しました！ぜひ覗いてみてください。楽しみにしてくださる方々がいらっしゃると励みになります！ありがとうございます(*^^*) (2019年9月5日 0時) (レス) id: 4dc77b98a2 (このIDを非表示/違反報告)
妃芽 - はじめまして。しょうかい、好きです。楽しみにしてます(*´ω｀*) (2019年9月4日 23時) (レス) id: 963aece0ef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：日向葵夏 | 作成日時：2019年7月16日 16時
