番外編：ワノ国：神の子１ ページ10
『ウソはち〜〜！』
「おおぅ！Aじゃねぇか、どした？」
『あぶらちょーだい！』
ここはワノ国……桜色の着物を着た、エドワード家の娘であるAは
お使いにガマ油売りのウソ八(ウソップ)のところへやってきていた。
「なんだ、また切らしたのか？オメェんところは大変だな」
『そー！きょうもねー、マルコがほうちょうで、きっちゃったの〜』
「そら大変だ！まってろ〜、今ビンに入れてやるよ」
目の下にあった小石をけって待つA。丁度そこに、芸者のおロビ(ロビン)もやってきた。
「あら、Aじゃない。また買いに来たの？」
『うん！おロビおねーちゃん、おつかれ、さま！』
「うふふ、ありがとう。今日の稽古はいつもより少しきつかったわ」
美しいその姿に、Aはぼーっと見とれてしまう。気づいたおロビは、胸元から
袋に詰められた金平糖を一つ、Aにやる。
「おなか、すいてたの？」
『いいの?!』
ええ。とほほ笑むおロビ、その金平糖をほおばったAからも笑みがこぼれた。
近くの腰掛けでおロビと待っていたAは、ふと空を見上げて言った。
『……あかい、あめ…………』
Aは突如、耳を押さえこみうずくまる。ぽろぽろと涙を流し、嫌だ、いやだ。と唸った。
まるで夜泣きのように。
「っっしゃ！できたぞ!Aッ……おい？！どうした！」
「しっ！ウソ八さん」
背中を撫でてあげながら、Aのつぶやき、怯えてこぼれた言葉を聞き取るおロビ。
しばらくすると、はっ。と我に返ったように顔を上げた。
『いや……ぃやあっ、みん、な……しんじゃ、やっ……ひぐぅ』
「っ！！！……ウソッｐ、ッ八さん！書き付けか帳面を‼早く！」
「おおう！」
ウソ八から借りた帳面にすらすらと筆を走らせるおロビを覗き込んだウソ八は息をのむ。
18時
三丁目
定食屋
火災
死
震えた声で、おロビに聞くウソ八「ななな、なんだよ。それ」
「あら、知らないの、ウソ八さん。Aは予言者よ？今日起きる事件は、火災ね」
『ひっ、ゃだ……あか、い。あか……』
この江戸の町ではたいそう有名な話であった、神の子という2つ名のあるこの子は
様々な事件を“み”て、お告げをしている、エドワード家のひとり娘。
Aという幼き子。
彼女によからぬことをすると、天罰が下ると、言われていた。
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椿姫 - 選択のところで隊長12人になっていますが、16人ではないでしょうか。楽しく見させてもらってます！ (2020年3月11日 15時) (
レス) id: d5fa7d04a9 (このIDを非表示/違反報告)
イゾウRAVU - とっても面白いです!!これからも頑張ってください！更新待ってます！ (2019年1月12日 10時) (レス) id: 0e771d3d36 (このIDを非表示/違反報告)
おらんうーたん@妄想族(プロフ) - 「海」の後半が名前変更が上手くされていない気がするのですが？ (2018年7月21日 20時) (レス) id: 00ba4385d4 (このIDを非表示/違反報告)
動物大好き - 更新頑張ってください!!!! 楽しみにしてます (2018年7月14日 18時) (レス) id: c75e63e926 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - 面白いです!! 更新頑張ってください! (2018年6月24日 17時) (レス) id: 2cba6cf68d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：錦戸。 | 作成日時：2018年6月17日 22時
