21話 ページ21
ゾ「………A」
ゾムが口を開いた。痛みに耐える彼の表情は険しかった。
ゾ「そういやさ俺……お前の事なんも知らへんかった…1人で色んな事抱え込んでたんやろ？ごめんなぁ……気付けへんくて」
『っ！？』
Aは分からなかった。私は彼を傷つけたのに、謝ってきたのだ。困惑してどうしようもなくなったAは背を向け逃げ出した。
ゾ「A！！待っ、つっ！」
急いで追いかけようとしたゾムは負傷した左足の痛みで走れそうになかった。
ゾ「っA………」
悲しげに彼女の名を呼ぶゾム。この傷では自国に帰ることもできそうになかった。ゾムは通信機を使って迎えを呼んだ。
ロ「ゾム！？どしたん？」
ゾ「悪いしくじった」
ロ「わ、わかった。迎えに行くから待っとって」
ゾ「あぁ、悪い」
通信をきってゾムは大きく息を吐いた。彼女がスパイだったという事がショックだった様だ。
ゾ「なんでや」
ぐしゃりと長めの前髪をかく。考えても考えても胸にあるモヤモヤが晴れそうになかった。
ゾ「どうして、俺から逃げんねん」
まだ、自分から彼女にはっきりと好きだと言っていない。彼女を傷付けたく無かった。あんな悲しそうな顔で銃を撃つ彼女を見たく無かった。こうなってしまうんだったら、どんな手を使ってでも彼女を俺のものにするべきだったと後悔した。けど、そんな事をして彼女は救われるのか。解決するのか？そうやって、自問自答をゾムは繰り返した。
ゾ「大好きやねん。どうしようもなく」
我々国一の戦闘狂とは思えない弱々しい声。だが、彼の意思はまだ潰えていない。彼女を助けるための策で頭がいっぱいだった。どうしても助けたい。いや、助けなければならない。彼女が暗い場所に閉じ込められているのなら。俺が手を指し伸ばし助けてあげるんだ。
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雪だるま(プロフ) - 傘お化けさん» コメントありがとうございます！ゾムさんは推しますよもうしんどい。続編、新作を待っていただける読者さんの声を聞けて大変嬉しい限りです。長い間待たせるかもしれませんが新しい作品が作れるよう努めてまいります。最後までお付き合いありがとうございました！！ (2018年7月19日 23時) (
レス) id: a79d36039b (このIDを非表示/違反報告)
傘お化け(プロフ) - コメント失礼します！私もゾムニキ最推しでゾムのお話ばっかり書いています。完結、おめでとうございます！続編が出たら読ませていただきます！もちろん、新作の場合も読みます！これからも頑張ってください (2018年7月19日 23時) (レス) id: 4b6ec1c8eb (このIDを非表示/違反報告)
雪だるま(プロフ) - ぺんぺけさん» コメントありがとうございます(^^)そう言って頂けて大変励みになります！毎日投稿頑張るんで楽しみにしててください。 (2018年7月3日 11時) (レス) id: a79d36039b (このIDを非表示/違反報告)
ぺんぺけ - コメント失礼します。夢主さんとzｍさんの関係いいですね！好きです、これからも頑張ってください！ (2018年6月30日 12時) (レス) id: 84b17b0d54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪だるま | 作成日時：2018年6月24日 1時
