花葬 ページ33
澄んだ青空の屋上
月を反射させる鏡のように凪いだ海
誰も近づかない雑木林
森が見える屋上
誰もいない森
町外れの池に反射した夕日に架けられた橋
池を靡かせる風に写った星空に架けられた橋
延命を繰り返す白い箱庭
澄み切った海と青空
吹き抜けの暁空が照らす無人の駅
新月が輝く屋上
そして………
消えたはずの街のビルの屋上
『今年も、君がいなくなった季節がやってきたよ』
紫色の花を屋上に備える
数ヶ月に一回ここに花を備えているため、屋上の端に私が備えた花で花畑のような空間ができている
『ここに上がってくるための階段も、崩れてきちゃってた。来れなくなる日も近いかも』
返事が帰って来ることのない独り言を空につぶやく
私が、唯一救ってあげられなかった人
『あのね、私事故現場とかに置いてある花束って人生を生きた事への祝福の花束だと思うの』
君はどう思う?
なんて、聞いても帰ってくるはずないか
『ねぇ、私死ぬ事やめようと思ったの』
あの過去を忘れることなんて出来ない
だから、無理に忘れようとするわけじゃなくて
目をつむって耳を塞いで、人間らしく自分のことを一番に考えて
歩きだしてみた
『あのときの私が、前に踏み出す方法を知ってたら君は生きててくれたのかな』
君の声も、君の笑顔も
見えないままだけど……それもいいかな
嫌なものだけ頭の中から消せたらいいのに
『あのとき、君は私のことを天使だって言ってくれたけど…天使なんかじゃ、ないよ……だって君を救えなかった
それに…私はあのとき君を一人で死なせちゃった。ごめんね…寂しかったよね』
少し風強い青空の屋上
いつもどおり一人で屋上で話しかけた後
屋上を後にする
.
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後ろでは私が作った花畑と
屋上の柵に結ばれた紫のストールが靡いていた
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海(プロフ) - に‘‘ぃ‘‘さ‘‘ぁん‘‘ーーー (2022年10月16日 10時) (レス) @page33 id: 5511dd41f6 (このIDを非表示/違反報告)
かみぶくろ*(プロフ) - みずきさん» ありがとうございます(?). (2022年10月5日 19時) (レス) id: 789bc89d04 (このIDを非表示/違反報告)
みずき - 全あたいが泣き発狂した (2022年10月5日 16時) (レス) @page33 id: 129e1b5429 (このIDを非表示/違反報告)
かみぶくろ*(プロフ) - お塩さん» よし任務遂行(???)コメントありがとうございますw! (2022年10月4日 0時) (レス) id: 789bc89d04 (このIDを非表示/違反報告)
かみぶくろ*(プロフ) - レモンライムさん» とても嬉しい感想ありがとうございます!!レモンライムさんの小さなことでもいいので何か悩みを軽くできていたら嬉しいです。コメントありがとうございます! (2022年10月4日 0時) (レス) id: 789bc89d04 (このIDを非表示/違反報告)
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