じゃあ。私と一緒に[d!!]

＊ ページ13

『怖いよね。名前も姿も知らない人からの悪口ってそれもネットでさ
　今の時代、言葉で人を殺すんだ。
　何気なく言ったコト、言われたことが突き刺さるの
　見えないナイフで何回も何回も突き刺された子達が君と同じことをしようとする
　人の感性なんてそれぞれで、一人の人が何気なく注意したことが愉快犯の目に止まって
　広がっていって…すごい数のナイフが一人の子に突き刺さる
　アカウントを変えたりして、何度も何度も滅多刺しにするの
　ネットの事って簡単に人に相談できないよね
　だから自分で抱えきれなくなっていくの
　そして唯一の答えが、この世から消えること
　そんな最悪の答えしかもう思いつかないくらいまで追い詰められてる』


ci「俺……そんな悪いことしたんかなぁ…」

『本気で君のなにかを注意してる人もいる。けど愉快犯はただただネタを見つけて楽しんでるだけ』

ci「なんで俺なん………」

『さぁ。でもほとぼりは冷めるんじゃない？』

ci「でも……っ」


『あぁもう…君の居場所はそこだけ？』


ci「！……ち、ちが…う」

俺の居場所はあそこだけじゃない
ショッピもおるし、同じ学校のセンパイだって
俺の居場所は…あるのに
俺が死んだらみんなどう思うんやろ。悲しんでくれるかな、怒るかな
でもあそこのメンバーは……メンバーのみんなは好きやけど…


『いつまでも頼ってちゃ終わらないよ』

ci「……」



『さ、答えを聞かせて。一緒に死のう』


俺は少し考えた後
スマホを池に投げ捨てた
俺の居場所はあそこじゃなかったんや
メンバーのみんなには悪いことしたけど、俺はもうやめるよ


ci「俺は………俺は死なへん！」


『わかった。じゃあ私は他の人と死ぬことにするよ』


ci「まって！」

俺がAに手を伸ばした途端、とても強い風が吹いて
とっさに目をつむった

ci「ぁ……」

その眼を開いたときにはもうAはいなくて
Aがいた場所にオレンジ色と白色の羽が落ちていた
俺はその羽を手にとった
その羽ねを見ていると何故かAを思い出す
俺はその羽をもって帰路についた

メンバーへ、何も言わず去る僕を許してください。










.







.






＿＿＿＿＿＿＿＿＿

『夕日の居場所はどこまでも続く空。一つなんかじゃないんだ』

花束の祈り→←夕日

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す